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&bold(){Calpre} はカルペ (Calpe) の綴りの揺れということで一致している。[[アナトール・ル・ペルチエ]]もそう読んでいたし、[[ピエール・ブランダムール]]ら、現代の実証的諸論者の間でも異論がない。
カルペとはジブラルタル海峡にそびえるカルペ山のことで、対岸のアフリカ側のアビラ岩とともに、古代ギリシアにおいて 「ヘラクレスの柱」 と呼ばれていた岩山と考えられている((『コンサイス外国地名事典』第3版))。転じて、ノストラダムスはジブラルタル海峡の意味で使っていたのだろう。
なぜ綴りを変えたのかよく分からないが、ブランダムールはノストラダムスが 『[[化粧品とジャム論]]』 において、菓子のタルト (Tarte) を Tartre と綴っている例が複数あることを指摘している((Brind’Amour [1996] p.156))。
なお、カルペという名の山は、それよりずっと東方、スペインのコスタ・ブランカ (白い海岸) と呼ばれる地方の沿岸部にも存在している((『ミシュラン・グリーンガイド スペイン』第2版、p.107))。
*登場箇所
-[[百詩篇第1巻77番]]
-[[百詩篇第3巻78番]]
-[[百詩篇第7巻10番]](校訂の結果として)
ほかに、[[シャストゥイユが伝えた百詩篇]]の[[第1番>百詩篇断片・1番]]にも、写本によっては登場している。
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