NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー

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 『&bold(){NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー}』 は、2014年にNHK出版から刊行された著書。編著者は「NHK『幻解!超常ファイル』取材班」 で、その名義が示すように、2013年からNHKのBSプレミアムで不定期放送 (NHK総合でも、一部を再編集して放送) されているテレビ番組 「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」 の内容を書籍化したものである。 #amazon(4144072010) 【画像】 『NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー』 カバー表紙 *内容  放送されたテーマを書籍として再編集したものである。テーマに応じて章ごとにまとめられており、以下のような5部構成になっている。 -PART1 UFO & エイリアンの真実に迫る -PART2 神秘の未確認生物・UMAを追う -PART3 超常現象 & 都市伝説の裏側を暴く -PART4 古代文明と遺産・オーパーツの謎を紐解く -PART5 よみがえる伝説 世界の怪物 & 魔物 **ノストラダムス関連  ノストラダムスはPART3 のファイル2 「ノストラダムスがうつし出す心の闇」(pp.80-90) に収録されている。2013年12月13日にNHK BSプレミアムで放送された内容のエッセンスをまとめたような構成で、ジャクリーヌ・アルマンやオリヴィエ・ミレへのインタビューは割愛されている。 *コメント  ノストラダムス関連のみに的をしぼってコメントしておきたい。  全体的な構成としてはよくまとまっている。細部はともかく、全体的に見るならば、日本のノストラダムス関連番組の中ではかなり良質な部類に入るのは事実であろうし、その書籍化という点で、一定の評価はされるべきだろう。  残念な点を挙げるとすれば、放送時に正確性の点で疑問があった細かな箇所について、そのまま収録されている箇所がいくつかあることであろう。かなり細かいが、2点ほど指摘しておく。 -ノストラダムスの[[予言集>ミシェル・ノストラダムス師の予言集]]が半世紀で36版を数えた(p.84)。 --数え方の根拠が不明である。確かに、真偽不明な版を一番多く取り込んでいるパトリス・ギナールの算定ならば、1555年から1606年ごろまでで35版、これに2010年発見の[[1561年ニコラ・ビュフェ未亡人版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (ニコラ・ビュフェ未亡人)]]を加えれば都合36版で一応つじつまは合うが、ギナールの算定は有益なものではあるが、反面かなり大胆であり、定説化しているとは到底いえない要素を複数含んでいる。当然、彼以外の論者の算定はそれよりも少ない。[[予言集一覧]]記載の各書誌も参照のこと。 -生前、[[百詩篇第1巻35番]]が最初の的中と騒がれた(p.85)。 --生前に騒がれた事実はない。それは、この『NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー』で参考文献に挙げられている岩波書店の『[[ノストラダムス予言集>ノストラダムス予言集 (岩波書店)]]』にも明記されている。  そのような細部はさておき、ノストラダムス予言の受容と社会不安を関連付けた分析や、[[1999年7の月の詩>百詩篇第10巻72番]]がヨーロッパではほとんど話題になっていなかった点をきちんとしめしたことなど、一般向けの書籍としての見るべき点はある。  なお、蛇足になるが、巻末の参考文献欄では、当「ノストラダムスの大事典」および関連書籍の『[[検証 予言はどこまで当たるのか]]』が挙げられている。当「大事典」から内容を無断転載したコンビニ本の類は複数あったが、きちんと参考文献として明記された例は、おそらくこれが最初であろうと思われる。 ---- #comment
 『&bold(){NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー}』 は、2014年にNHK出版から刊行された著書。編著者は「NHK『幻解!超常ファイル』取材班」 で、その名義が示すように、2013年からNHKのBSプレミアムで不定期放送 (NHK総合でも、一部を再編集して放送) されているテレビ番組 「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」 の内容を書籍化したものである。 #amazon(4144072010) 【画像】 『NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー』 カバー表紙 *内容  放送されたテーマを書籍として再編集したものである。テーマに応じて章ごとにまとめられており、以下のような5部構成になっている。 -PART1 UFO & エイリアンの真実に迫る -PART2 神秘の未確認生物・UMAを追う -PART3 超常現象 & 都市伝説の裏側を暴く -PART4 古代文明と遺産・オーパーツの謎を紐解く -PART5 よみがえる伝説 世界の怪物 & 魔物 **ノストラダムス関連  ノストラダムスはPART3 のファイル2 「ノストラダムスがうつし出す心の闇」(pp.80-90) に収録されている。2013年12月13日にNHK BSプレミアムで放送された内容のエッセンスをまとめたような構成で、ジャクリーヌ・アルマンやオリヴィエ・ミレへのインタビューは割愛されている。 *コメント  ノストラダムス関連のみに的をしぼってコメントしておきたい。  全体的な構成としてはよくまとまっている。細部はともかく、全体的に見るならば、日本のノストラダムス関連番組の中ではかなり良質な部類に入るのは事実であろうし、その書籍化という点で、一定の評価はされるべきだろう。  残念な点を挙げるとすれば、放送時に正確性の点で疑問があった細かな箇所について、そのまま収録されている箇所がいくつかあることであろう。かなり細かいが、2点ほど指摘しておく。 -ノストラダムスの[[予言集>ミシェル・ノストラダムス師の予言集]]が半世紀で36版を数えた(p.84)。 --数え方の根拠が不明である。確かに、真偽不明な版を一番多く取り込んでいるパトリス・ギナールの算定ならば、1555年から1606年ごろまでで35版、これに2010年発見の[[1561年ニコラ・ビュフェ未亡人版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (ニコラ・ビュフェ未亡人)]]を加えれば都合36版で一応つじつまは合う。しかし、ギナールの算定は有益な反面、かなり大胆であり、定説化しているとは到底いえない要素を複数含んでいる。当然、彼以外の論者の算定はそれよりも少ない。[[予言集一覧]]記載の各書誌も参照のこと。 -生前、[[百詩篇第1巻35番]]が最初の的中と騒がれた(p.85)。 --生前に騒がれた事実はない。それは、この『NHK幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー』で参考文献に挙げられている岩波書店の『[[ノストラダムス予言集>ノストラダムス予言集 (岩波書店)]]』にも明記されている。  そのような細部はさておき、ノストラダムス予言の受容と社会不安を関連付けた分析や、[[1999年7の月の詩>百詩篇第10巻72番]]がヨーロッパではほとんど話題になっていなかった点をきちんとしめしたことなど、一般向けの書籍としての見るべき点はある。  なお、蛇足になるが、巻末の参考文献欄では、当「ノストラダムスの大事典」および関連書籍の『[[検証 予言はどこまで当たるのか]]』が挙げられている。当「大事典」から内容を無断転載したコンビニ本の類は複数あったが、公刊された文献できちんと参考文献として明記された例は、おそらくこれが最初であろうと思われる。 ---- #comment

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