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『&bold(){1987年――悪魔のシナリオ}』は1985年に光文社から刊行された[[クルト・アルガイヤー]]の著書。原書は1982年に刊行された Die Grossen Prophezeiungen Des Nostradamus In Moderner Deutung (現代的解釈でのノストラダムスの大予言)、訳者は[[淡路誠]]である。
*題名
カバー表紙には
-1987年――&small(){世界大戦を予告する}
-悪魔のシナリオ
-&small(){ノストラダムス大予言の新しい解釈}
とある。
奥付には
-1987年 世界大戦を予告する
-&big(){悪魔のシナリオ} &small(){ノストラダムス大予言の新しい解釈}
とある。
訳者前書きの中では『1987年――悪魔のシナリオ』 とされている。当「大事典」では、便宜上、この訳者前書きに登場する題名を項目名としている。
*構成
-序章 予言者ノストラダムス
-第一章 予言はすべて正しかった
-第二章 すべては二〇〇〇年ごろに
-第三章 第三次大戦の予告
-第四章 それから地球はよろめき始める
-第五章 紀元二〇〇〇年以後
-付章 ノストラダムスの予言表
カバー表見返しの推薦文は漫画家みつはしちかこ。
帯の惹句は 「西ヨーロッパ話題のベストセラー初公開!」「今までの『ノストラダムスの大予言』の解釈は間違いだった!」
随所に、訳者の淡路による注釈として、[[五島勉]]の『[[ノストラダムスの大予言]]』に対する批判が展開されている。
*コメント
巻末に予言年表が付いているので、彼の解釈が何も当たらなかったことを容易に確認できる。日本語版の題名は、アルガイヤーが1987年に第三次世界大戦が起こると解釈していたことによるものだが、この邦題はかえって1987年以降に再版される芽を自ら摘み取ったように思われる。そのせいかどうか、公称発行部数は2万部にとどまった((『SPA!』1991年3月20日号))。
訳者の淡路は、四行詩の翻訳を散文的に訳す (四行に分けることに拘らず、文意を把握しやすいようにする) という試みを行なった。その適否はともかく、ひとつの試みとして面白いものではあったと思うが、後に続く論者はいなかったようである。
なお、アルガイヤーのこの訳書を[[加治木義博]]が手ひどく批判することになる((加治木『真説ノストラダムスの大予言』pp.96-100, 131-134, 147-149))。アルガイヤーの解釈が信奉者側に限った中でも、それほど質の高いものではないということ自体には同意できるが、加治木の批判は筋違いである。
加治木は単に誤訳が多いバージョンの[[セザールへの手紙]]から読み取ったと信じた解釈原則に照らして、アルガイヤーの解釈を批判しているに過ぎない。その解釈原則自体が、そもそも正しい原文から読み取れないのだから((この点は姉妹サイトのコンテンツ[[加治木義博『真説ノストラダムスの大予言』シリーズへのツッコミ>>http://www.geocities.jp/nostradamuszakkicho/kajiki/kajiki.htm]]も参照のこと。))、そこから逸脱しているという理由で批判されたのでは、アルガイヤーもたまったものではないだろう。
*書誌
:書名|1987年――悪魔のシナリオ
:副題|ノストラダムス大予言の新しい解釈
:著者|クルト・アルガイヤー
:訳者|淡路誠
:版元|光文社
:出版日|1985年10月31日
:注記|
**外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)
:Titre|1987 nen – Akuma no shinario (traduction / L'an 1987 – Scénario diabolique)
:Sous-titre|Nosutoradamusu daiyogen no atarashii kaishaku (traduction / Les grandes Prophéties de Nostradamus nouvellement interprétées)
:Auteur|Kurt ALLGEIER
:Traducteur|AWAJI Makoto
:Publication|Kôbunsha
:Lieu|Tokyo, Japon
:Date|le 31 octobre 1985
:Note|Traduction en japonais du livre de Kurt Allgeier, &italic(){Die Grossen Prophezeiungen Des Nostradamus In Moderner Deutung}, 1982
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#comment
『&bold(){1987年――悪魔のシナリオ}』は1985年に光文社から刊行された[[クルト・アルガイヤー]]の著書。原書は1982年に刊行された Die Grossen Prophezeiungen Des Nostradamus In Moderner Deutung (現代的解釈でのノストラダムスの大予言)、訳者は[[淡路誠]]である。
*題名
カバー表紙には
-1987年――&small(){世界大戦を予告する}
-悪魔のシナリオ
-&small(){ノストラダムス大予言の新しい解釈}
とある。
奥付には
-1987年 世界大戦を予告する
-&big(){悪魔のシナリオ} &small(){ノストラダムス大予言の新しい解釈}
とある。
訳者前書きの中では『1987年――悪魔のシナリオ』 とされている。当「大事典」では、便宜上、この訳者前書きに登場する題名を項目名としている。
*構成
-序章 予言者ノストラダムス
-第一章 予言はすべて正しかった
-第二章 すべては二〇〇〇年ごろに
-第三章 第三次大戦の予告
-第四章 それから地球はよろめき始める
-第五章 紀元二〇〇〇年以後
-付章 ノストラダムスの予言表
カバー表見返しの推薦文は漫画家みつはしちかこ。
帯の惹句は 「西ヨーロッパ話題のベストセラー初公開!」「今までの『ノストラダムスの大予言』の解釈は間違いだった!」
随所に、訳者の淡路による注釈として、[[五島勉]]の『[[ノストラダムスの大予言]]』に対する批判が展開されている。
*コメント
巻末に予言年表が付いているので、彼の解釈が何も当たらなかったことを容易に確認できる。日本語版の題名は、アルガイヤーが1987年に第三次世界大戦が起こると解釈していたことによるものだが、この邦題はかえって1987年以降に再版される芽を自ら摘み取ったように思われる。そのせいかどうか、公称発行部数は2万部にとどまった((『SPA!』1991年3月20日号))。
訳者の淡路は、四行詩の翻訳を散文的に訳す (四行に分けることに拘らず、文意を把握しやすいようにする) という試みを行なった。その適否はともかく、ひとつの試みとして面白いものではあったと思うが、後に続く論者はいなかったようである。
なお、アルガイヤーのこの訳書を[[加治木義博]]が手ひどく批判することになる((加治木『真説ノストラダムスの大予言』pp.96-100, 131-134, 147-149))。アルガイヤーの解釈が信奉者側に限った中でも、それほど質の高いものではないということ自体には同意できるが、加治木の批判は筋違いである。
加治木は単に誤訳が多いバージョンの[[セザールへの手紙]]から読み取ったと信じた解釈原則に照らして、アルガイヤーの解釈を批判しているに過ぎない。その解釈原則自体が、そもそも正しい原文から読み取れないのだから((この点は姉妹サイトのコンテンツ[[加治木義博『真説ノストラダムスの大予言』シリーズへのツッコミ>>http://www.geocities.jp/nostradamuszakkicho/kajiki/kajiki.htm]]も参照のこと。))、そこから逸脱しているという理由で批判されたのでは、アルガイヤーもたまったものではないだろう。
*書誌
:書名|1987年――悪魔のシナリオ
:副題|ノストラダムス大予言の新しい解釈
:著者|クルト・アルガイヤー
:訳者|淡路誠
:版元|光文社
:出版日|1985年10月31日
:注記|
**外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)
:Titre|1987 nen – Akuma no shinario (traduction / L'an 1987 – Scénario diabolique)
:Sous-titre|Nosutoradamusu daiyogen no atarashii kaishaku (traduction / Les grandes Prophéties de Nostradamus nouvellement interprétées)
:Auteur|Kurt ALLGEIER
:Traducteur|AWAJI Makoto
:Publication|Kôbunsha
:Lieu|Tokyo, Japon
:Date|le 31 octobre 1985
:Note|Traduction en japonais du livre de Kurt Allgeier, &italic(){Die Grossen Prophezeiungen Des Nostradamus In Moderner Deutung}, 1982
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