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&bold(){イングランド}(England) は英国、グレートブリテン島の南半分ほどのうち、南西部([[ウェールズ]])を除いた地域名。イングランドは「アングル人の土地、国」の意味であり、フランス語名&bold(){アングルテル}(Angleterre)も同じである。
かつてイングランド王国であったが、ウェールズ(1536年)、スコットランド(1709年)、アイルランド(1800年)を併合し、大英帝国を築いた(アイルランドのうち、北アイルランド以外はのちに独立)。
16世紀はチューダー朝(1485年 - 1603年)の時代で、第2代ヘンリー8世が英国国教会を樹立し、カトリック修道会などを弾圧したり、逆にメアリー1世のカトリック回帰が国内に混乱をもたらすなどの動揺があった。また、フランスともカレーをはじめとする大陸の拠点をめぐって争っていた。世紀後半のエリザベス1世の治世は政治的にはイングランド絶対主義の、文化的にはイギリス・ルネサンスの最盛期と見なされている((以上は『ブリタニカ国際大百科事典・小項目電子辞書版』、『コンサイス外国地名事典』第3版などによる。))。
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【画像】『図説 イングランドの教会堂』
*ノストラダムス関連
ノストラダムスの予言には Angleterre やその住民を指す Anglois (現代語では Anglais)がしばしば登場する。現代フランス語での Angleterre は「イングランド」と「イギリス」(クレートブリテン・北アイルランド連合王国)の両方の意味になりうるが、あくまでも16世紀にはイングランドの意味しかなかった。
ノストラダムスの予言能力を信じる立場からすれば、ノストラダムスは当然、連合王国の出現を見通していたということになるのだろうが、およそ中立的な評価とは言いがたい。
旧来の信奉者側の日本語訳では、しばしば無神経に「イギリス」と訳出されることは珍しくなかったが、上記の理由から、当「大事典」では少なくとも16世紀の文脈では Angleterre を「イングランド」、Anglois を「イングランド人」(ないしイングランドの形容詞形)として訳出している。
『予言集』では以下の登場例がある。
Angleterre
-[[百詩篇第3巻70番]]
-[[百詩篇第5巻51番]]
-[[百詩篇第8巻76番]]
-[[百詩篇第10巻100番]]
-[[六行詩50番]]
-[[六行詩54番]]
Anglois(e)
-[[百詩篇第3巻9番]]
-[[百詩篇第3巻16番]]
-[[百詩篇第3巻80番]]
-[[百詩篇第4巻54番]]
-[[百詩篇第5巻34番]]
-[[百詩篇第5巻35番]]
-[[百詩篇第5巻59番]]
-[[百詩篇第5巻93番]]
-[[百詩篇第6巻12番]]
-[[百詩篇第8巻60番]]
-[[百詩篇第9巻6番]]
-[[百詩篇第9巻38番]]
ほか、関連語として以下がある。
Anglican
-[[百詩篇第8巻58番]]
Anglique
-[[百詩篇第10巻42番]]
-[[百詩篇第10巻56番]]
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#comment
&bold(){イングランド}(England) は英国、グレートブリテン島の南半分ほどのうち、南西部([[ウェールズ]])を除いた地域名。イングランドは「アングル人の土地、国」の意味であり、フランス語名&bold(){アングルテル}(Angleterre)も同じである。
かつてイングランド王国であったが、ウェールズ(1536年)、スコットランド(1709年)、アイルランド(1800年)を併合し、大英帝国を築いた(アイルランドのうち、北アイルランド以外はのちに独立)。
16世紀はチューダー朝(1485年 - 1603年)の時代で、第2代ヘンリー8世が英国国教会を樹立し、カトリック修道会などを弾圧したり、逆にメアリー1世のカトリック回帰が国内に混乱をもたらすなどの動揺があった。また、フランスともカレーをはじめとする大陸の拠点をめぐって争っていた。世紀後半のエリザベス1世の治世は政治的にはイングランド絶対主義の、文化的にはイギリス・ルネサンスの最盛期と見なされている((以上は『ブリタニカ国際大百科事典・小項目電子辞書版』、『コンサイス外国地名事典』第3版などによる。))。
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*ノストラダムス関連
ノストラダムスの予言には Angleterre やその住民を指す Anglois (現代語では Anglais)がしばしば登場する。現代フランス語での Angleterre は「イングランド」と「イギリス」(グレートブリテン・北アイルランド連合王国)の両方の意味になりうるが、あくまでも16世紀にはイングランドの意味しかなかった。
ノストラダムスの予言能力を信じる立場からすれば、ノストラダムスは当然、連合王国の出現を見通していたということになるのだろうが、およそ中立的な評価とは言いがたい。
旧来の信奉者側の日本語訳では、しばしば無神経に「イギリス」と訳出されることは珍しくなかったが、上記の理由から、当「大事典」では少なくとも16世紀の文脈では Angleterre を「イングランド」、Anglois を「イングランド人」(ないしイングランドの形容詞形)として訳出している。
『予言集』では以下の登場例がある。
Angleterre
-[[百詩篇第3巻70番]]
-[[百詩篇第5巻51番]]
-[[百詩篇第8巻76番]]
-[[百詩篇第10巻100番]]
-[[六行詩50番]]
-[[六行詩54番]]
Anglois(e)
-[[百詩篇第3巻9番]]
-[[百詩篇第3巻16番]]
-[[百詩篇第3巻80番]]
-[[百詩篇第4巻54番]]
-[[百詩篇第5巻34番]]
-[[百詩篇第5巻35番]]
-[[百詩篇第5巻59番]]
-[[百詩篇第5巻93番]]
-[[百詩篇第6巻12番]]
-[[百詩篇第8巻60番]]
-[[百詩篇第9巻6番]]
-[[百詩篇第9巻38番]]
ほか、関連語として以下がある。
Anglican
-[[百詩篇第8巻58番]]
Anglique
-[[百詩篇第10巻42番]]
-[[百詩篇第10巻56番]]
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