予兆詩第4番

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予兆詩第4番(旧第5番) 1555年3月について *原文 O Mars cruel, que tu seras à craindre!&sup(){1} Plus est la Faux avec l'Argent&sup(){2} conjoint. Classe, copie, eau, vent, [[lombriche]]&sup(){3} [[caindre]]&sup(){4}. Mer, terre tresve, l'amy à [[L.V.]] s'est&sup(){5} joint. **異文 (1) craindre ! : &u(){craindre :} 1555Br (2) la Faux avec l'Argent : la faulx, avec l'argent 1555Br (3) lombriche : l'[[ombriche]] 1555Br (4) caindre : ceindre 1555Br (5) s'est : c'est 1555Br (注記)1555Brは最初に公刊された『[[1555年向けの新占筮>Prognostication nouuelle, & prediction portenteuse, pour Lan M. D. LV.]]』での表記。 **英訳版原文 O Mars cruell hovv muche shalt thou be feare ! More is deceipt ioyned vvith money Forme abundance, vvater, vvynde, ombrich gift, Sea, lande, fynde the frende to L. V. is ioyned. (注記)この原文は英訳版『1562年向けの占筮』における英訳である。非正規版での訳ということもあり訳の信頼性は疑問だが、同時代に出された資料的価値を考慮し、掲載しておく。 *日本語訳 おお残酷な[[マルス]]よ、汝はどれほど怯えさせるのだろうか! 加えて、鎌は銀と交会している。 艦隊、軍隊、水、風。ミミズが取り巻く。 海と陸で休戦。友は[[L.V.]] に結び付けられている。 *信奉者側の見解  [[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は1561年の項に当てはめ、宗教戦争初期の様子と解釈している。ただし、彼の解釈では後半2行には何も触れられていない。  [[エミール・リュイール]]は、L.V. を「月と金星」(Lune, Venus)の略として、「友はL.V. に結び付けられている」を、「木星が月や金星と合になる」と解釈した。それと2行目の月(銀)と鎌(土星)の合を考慮し、描かれている星位は1938年1月のもので、1938年から1940年に起こる戦争と革命の一場面と解釈した((Ruir, &italic(){Le grand carnage}, 1938, pp.74-76))。  [[ジョン・ホーグ]]は、ノストラダムスがイタリアでスペインとフランスの軍事衝突の可能性がある噂を聞きつけてこの予言を行ったが、外してしまったものと推測している。4行目については「友」をカルヴァン、L.V.をルターと捉え、カルヴァンがルター同様にプロテスタント勢力の指導的立場の人物であることを指したものとしている((Hogue [1997/1999]))。 *同時代的な視点  [[lombriche]] と [[L.V.]] という2つの意味不明な語句があるため、正確な意味の把握が難しい。[[ピエール・ブランダムール]]は、1行目でマルスに呼びかけているのは、この詩が3月向け(Sur Mars 1555)であることに引っ掛けたものだろうと推測している。また、当時のシムスの暦書では、1555年3月21日に白羊宮で土星(鎌)と月(銀)の合があることが示されていた((Brind’Amour [1993] p.247))。 *外部リンク [[パトリス・ギナールによる『1555年向けの新占筮』の転記>http://cura.free.fr/dico-a/704pro55.html]] ---- #comment
予兆詩第4番(旧第5番) 1555年3月について *原文 O Mars cruel, que tu seras à craindre!&sup(){1} Plus est la Faux avec l'Argent&sup(){2} conjoint. Classe, copie, eau, vent, [[lombriche]]&sup(){3} [[caindre]]&sup(){4}. Mer, terre tresve, l'amy à [[L.V.]] s'est&sup(){5} joint. **異文 (1) craindre ! : &u(){craindre :} 1555Br (2) la Faux avec l'Argent : la faulx, avec l'argent 1555Br (3) lombriche : l'[[ombriche]] 1555Br (4) caindre : ceindre 1555Br (5) s'est : c'est 1555Br (注記)1555Brは最初に公刊された『[[1555年向けの新占筮>Prognostication nouuelle, & prediction portenteuse, pour Lan M. D. LV.]]』での表記。 **英訳版原文 O Mars cruell hovv muche shalt thou be feare ! More is deceipt ioyned vvith money Forme abundance, vvater, vvynde, ombrich gift, Sea, lande, fynde the frende to L. V. is ioyned. (注記)この原文は英訳版『1562年向けの占筮』における英訳である。非正規版での訳ということもあり訳の信頼性は疑問だが、同時代に出された資料的価値を考慮し、掲載しておく。 *日本語訳 おお残酷な[[マルス]]よ、汝はどれほど怯えさせるのだろうか! 加えて、鎌は銀と交会している。 艦隊、軍隊、水、風。ミミズが取り巻く。 海と陸で休戦。友は[[L.V.]] に結び付けられている。 *信奉者側の見解  [[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は1561年の項に当てはめ、宗教戦争初期の様子と解釈している。ただし、彼の解釈では後半2行には何も触れられていない。  [[エミール・リュイール]]は、L.V. を「月と金星」(Lune, Venus)の略として、「友はL.V. に結び付けられている」を、「木星が月や金星と合になる」と解釈した。それと2行目の月(銀)と鎌(土星)の合を考慮し、描かれている星位は1938年1月のもので、1938年から1940年に起こる戦争と革命の一場面と解釈した((Ruir, &italic(){Le grand carnage}, 1938, pp.74-76))。  [[ジョン・ホーグ]]は、ノストラダムスがイタリアでスペインとフランスの軍事衝突の可能性がある噂を聞きつけてこの予言を行ったが、外してしまったものと推測している。4行目については「友」をカルヴァン、L.V.をルターと捉え、カルヴァンがルター同様にプロテスタント勢力の指導的立場の人物であることを指したものとしている((Hogue [1997/1999]))。 *同時代的な視点  [[lombriche]] と [[L.V.]] という2つの意味不明な語句があるため、正確な意味の把握が難しい。  [[ピエール・ブランダムール]]は、1行目で[[マルス]]に呼びかけている点について、この詩が3月向け(Sur Mars 1555)であることに引っ掛けたものだろうと推測している。  また、当時のシムスの暦書では、1555年3月21日に白羊宮で土星(鎌)と月(銀)の合があることが示されていた((Brind’Amour [1993] p.247))。 *外部リンク [[パトリス・ギナールによる『1555年向けの新占筮』の転記>http://cura.free.fr/dico-a/704pro55.html]] ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

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