予兆詩第94番

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*原文 Terre trembler, tué, prodige, monstre. Captifs sans nombre, faite&sup(){1} defaite, faire&sup(){2}. D'aller&sup(){3} sur mer adviendra&sup(){4} malencontre&sup(){5}. Fier contre fier mal fait de contrefaire. ((原文は Chevignard [1999] p.158 による。)) **異文 (1) faite &italic(){conj.(BC)} : faire &italic(){T.A.Eds.} (2) faire &italic(){conj.(BC)} : faicte / faite &italic(){T.A.Eds.} (3) D'aller : d'aller 1563Ro (4) adviendra : adviendua 1628 1649Ca (5) malencontre : mal encontre 1563Ro (注記)1563Roは『[[1563年向けの暦>Almanach povr L'An M. D. LXIII.]]』の異文。ただし、ここではオリジナルではなく[[1905年の復刻版>Réimpression de l'almanach de Michel de Nostredame pour l'année 1563]]を利用している。1589Rec は[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]の手稿『[[散文予兆集成>Recueil des Presages Prosaiques de M. Michel de Nostredame]]』の異文。 **校訂  [[ピエール・ブランダムール]]も[[ベルナール・シュヴィニャール]]も2行目の行末を修正している。これは4行目との押韻から見ても妥当なものである。行の中程の faite を faire に直すかどうかで、ブランダムールとシュヴィニャールに齟齬がある。ここではシュヴィニャールの見解に従った。 *日本語訳 大地が震える。殺された者、驚異、怪異。 無数の捕虜、作られた口実、行うこと。 海上を行くことで不運が生じるだろう。 高慢に対する高慢、偽造するための悪事。 *信奉者側の見解  [[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は、地震については触れないまま1563年5月に対応させ、ギーズ公が殺されたことと解釈した。2行目以降はかなり漠然と解釈しており、特定の事件との関連付けは行っていない。 *同時代的な視点  [[ピエール・ブランダムール]]は、5月向けの予言に地震のモチーフが登場しているのは、1549年5月にモンテリマール一帯を襲った地震を踏まえ、5月と地震を関連付けた影響と捉えた。  [[百詩篇第9巻83番]]や[[百詩篇第10巻67番]]に5月の地震が予言されていることはよく知られているが、ほかにも1557年向けの散文体の予兆の中で、やはり5月の地震を予言しているくだりがある((Brind’Amour [1993] pp.227-231))。 ---- #comment
*原文 Terre trembler, tué, prodige, [[monstre]]. Captifs sans nombre, faite&sup(){1} defaite, faire&sup(){2}. D'aller&sup(){3} sur mer adviendra&sup(){4} malencontre&sup(){5}. Fier contre fier mal fait de contrefaire. ((原文は Chevignard [1999] p.158 による。)) **異文 (1) faite &italic(){conj.(BC)} : faire &italic(){T.A.Eds.} (2) faire &italic(){conj.(BC)} : faicte / faite &italic(){T.A.Eds.} (3) D'aller : d'aller 1563Ro (4) adviendra : adviendua 1628 1649Ca (5) malencontre : mal encontre 1563Ro (注記)1563Roは『[[1563年向けの暦>Almanach povr L'An M. D. LXIII.]]』の異文。ただし、ここではオリジナルではなく[[1905年の復刻版>Réimpression de l'almanach de Michel de Nostredame pour l'année 1563]]を利用している。1589Rec は[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]の手稿『[[散文予兆集成>Recueil des Presages Prosaiques de M. Michel de Nostredame]]』の異文。 **校訂  [[ピエール・ブランダムール]]も[[ベルナール・シュヴィニャール]]も2行目の行末を修正している。これは4行目との押韻から見ても妥当なものである。行の中程の faite を faire に直すかどうかで、ブランダムールとシュヴィニャールに齟齬がある。ここではシュヴィニャールの見解に従った。 *日本語訳 大地が震える。殺された者、驚異、怪異。 無数の捕虜、作られた口実、行うこと。 海上を行くことで不運が生じるだろう。 高慢に対する高慢、偽造するための悪事。 *信奉者側の見解  [[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は、地震については触れないまま1563年5月に対応させ、ギーズ公が殺されたことと解釈した。2行目以降はかなり漠然と解釈しており、特定の事件との関連付けは行っていない。 *同時代的な視点  [[ピエール・ブランダムール]]は、5月向けの予言に地震のモチーフが登場しているのは、1549年5月にモンテリマール一帯を襲った地震を踏まえ、5月と地震を関連付けた影響と捉えた。  [[百詩篇第9巻83番]]や[[百詩篇第10巻67番]]に5月の地震が予言されていることはよく知られているが、ほかにも1557年向けの散文体の予兆の中で、やはり5月の地震を予言しているくだりがある((Brind’Amour [1993] pp.227-231))。 ---- #comment

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