「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (トゥーサン・ドメルグ、1772年)」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』1772年アヴィニョン版は、[[トゥーサン・ドメルグ]]によって出版された。
【画像】1772年版の扉((画像の出典:Ruzo [1997] p.338))
*正式名
-Les Prophéties de M. Michel Nostradamus, Nouvelle Edition imprimée d'après la copie de la premiere édition faite sous les yeux de César Nostradame son fils en 1568.
--Divisée en Dix Centuries.
--A Avignon, Chez Toussaint Domergue, Imprimeur Libraire, pres le Collège.
--M. DCC. LXXII.
--Avec Permission des Supérieurs.
-ミシェル・ノストラダムス師の予言集、1568年に息子セザール・ノストラダームの監修で作成された初版本に基づいて印刷された新版。
--10の百詩篇に分けられている。
--アヴィニョンにて、コレージュ近くの印刷業者・書肆トゥーサン・ドメルグの工房にて。
--1772年
--御上の認可済み。
『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』に続くフレーズは、従来の版では全く見られなかったものである。ただし、1568年版は「初版」ではないし、当時14歳になるかならないかだった[[セザール>セザール・ド・ノートルダム]]が監修したこともありえない。
*内容
八つ折版で、ノンブルのない10ページ分と138ページからなる。
扉のあとにノストラダムスの墓碑銘が掲載され、続いて第一序文(セザールへの手紙)、第二序文(アンリ2世への手紙)、百詩篇第1巻1番から第10巻100番までの942篇の順に収録されている。百詩篇補遺、六行詩、予兆詩などは含まれていない((内容については Chomarat [1989] no.352 によった。))。
*特色
[[1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1568年)]]に基づいたと主張しているにもかかわらず、二部構成をとっていない。その様式はオリジナルの1568年版ではなく、1772年頃に偽造されたと推測されている[[偽1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (偽ブノワ・リゴー版)]]の方と一致している。
このドメルグの版と偽1568年版のどちらが先に出版されたのかは、今のところ特定されていない。
偽1568年版が先ならば、安易にそれを本物と思い込んでドメルグが踏襲してしまったのかもしれない。
逆にドメルグ版が先ならば、ドメルグ自身が本物の1568年版を元に再編集してドメルグ版として出版したものの、[[ブノワ・リゴー]]の名を騙って売り出した方が得策と思い直して偽1568年版を作成した可能性なども想定できる。
2つの版の原文を比較して、オリジナルの1568年版により近い版を明らかにすることで、どちらが先なのかを考えるための手がかりを得られるかもしれない。しかし、現時点ではドメルグ版の原文を公開しているサイトなどはない。
*影響
この版で初めて採用された「1568年に息子セザール・ノストラダームの監修で作成された初版本に基づいて印刷された新版」という題は、1790年代にアヴィニョンの[[ガリガン兄弟]]や[[ボネ兄弟]]によって次々と出される版によって踏襲された。
*所蔵先
-リヨン市立図書館ショマラ文庫、ミラノ市立図書館
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#comment
『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』1772年アヴィニョン版は、[[トゥーサン・ドメルグ]]によって出版された。
#ref(1772.png)
【画像】1772年版の扉((画像の出典:Ruzo [1997] p.338))
*正式名
-Les Prophéties de M. Michel Nostradamus, Nouvelle Edition imprimée d'après la copie de la premiere édition faite sous les yeux de César Nostradame son fils en 1568.
--Divisée en Dix Centuries.
--A Avignon, Chez Toussaint Domergue, Imprimeur Libraire, pres le Collège.
--M. DCC. LXXII.
--Avec Permission des Supérieurs.
-ミシェル・ノストラダムス師の予言集、1568年に息子セザール・ノストラダームの監修で作成された初版本に基づいて印刷された新版。
--10の百詩篇に分けられている。
--アヴィニョンにて、コレージュ近くの印刷業者・書肆トゥーサン・ドメルグの工房にて。
--1772年
--御上の認可済み。
『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』に続くフレーズは、従来の版では全く見られなかったものである。ただし、1568年版は「初版」ではないし、当時14歳になるかならないかだった[[セザール>セザール・ド・ノートルダム]]が監修したこともありえない。
*内容
八つ折版で、ノンブルのない10ページ分と138ページからなる。
扉のあとにノストラダムスの墓碑銘が掲載され、続いて第一序文(セザールへの手紙)、第二序文(アンリ2世への手紙)、百詩篇第1巻1番から第10巻100番までの942篇の順に収録されている。百詩篇補遺、六行詩、予兆詩などは含まれていない((内容については Chomarat [1989] no.352 によった。))。
*特色
[[1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1568年)]]に基づいたと主張しているにもかかわらず、二部構成をとっていない。その様式はオリジナルの1568年版ではなく、1772年頃に偽造されたと推測されている[[偽1568年版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (偽ブノワ・リゴー版)]]の方と一致している。
このドメルグの版と偽1568年版のどちらが先に出版されたのかは、今のところ特定されていない。
偽1568年版が先ならば、安易にそれを本物と思い込んでドメルグが踏襲してしまったのかもしれない。
逆にドメルグ版が先ならば、ドメルグ自身が本物の1568年版を元に再編集してドメルグ版として出版したものの、[[ブノワ・リゴー]]の名を騙って売り出した方が得策と思い直して偽1568年版を作成した可能性なども想定できる。
2つの版の原文を比較して、オリジナルの1568年版により近い版を明らかにすることで、どちらが先なのかを考えるための手がかりを得られるかもしれない。しかし、現時点ではドメルグ版の原文を公開しているサイトなどはない。
*影響
この版で初めて採用された「1568年に息子セザール・ノストラダームの監修で作成された初版本に基づいて印刷された新版」という題は、1790年代にアヴィニョンの[[ガリガン兄弟]]や[[ボネ兄弟]]によって次々と出される版によって踏襲された。
*所蔵先
-リヨン市立図書館ショマラ文庫、ミラノ市立図書館
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