Almanach Povr L'An M. D. LXV. Avecques ses tresamples significations & presages d'vn chacun moys, Composé par M. Michel Nostradame, Docteur en medecine, Medecin du Roy, & Astrophile à Salon de Craux en Prouence.
扉に M. D. LXV. (1565)と刊行年が記載されているが、ロベール・ブナズラやダニエル・ルソは実際の刊行年を1564年としている。これは、献辞の日付(1564年4月14日)や奥付(1564年5月1日作成)が理由と思われる。
ただし、タイトルに「王附侍医」とあるのは目を引く。ノストラダムスがこの称号を手に入れたのは1564年11月以降だったからである。このことから、この暦書の出版はそれ以降のことだったと考えることが出来る。あるいは1565年初めの大市に向けて1564年末に印刷されたものだったのかもしれない。
内容
160ページからなる。
まず冒頭に「敬虔なキリスト教徒の王シャルル9世へ。ミカエル・ノストラダムス」(A Treschrestien Roy Charles ix, de ce nom Michael Nostradamus S.)と題された1564年4月14日付の献辞が掲載されている。
末尾には「1565年向けに1564年5月1日に、サロン・ペトラのミカエル・ノストラダムスによって作成された」(Faciebat Michael Nostradamus Salonae Petreae Prouinciae, prima mensis Maij 1564. pro anno 1565.)とある。
所蔵先
ペルージャ(イタリア)のアウグスタ公立図書館に唯一所蔵されている。
ラテン語訳版
ウィーンのオーストリア国立図書館には、この暦書をラテン語訳した手稿が現存している。
その手稿は神聖ローマ皇帝マクシミリアン2世のために、ミヒャエル・フォン・アイツィンガー(Michael von Aitzinger)がラテン語訳した私家版らしい(*2)。