『ミシェル・ノストラダムス師の新予言』(Nouuelle Prophetie de M. Michel Nostradamus)は、ノストラダムスの『予言集』の版の一つである。1603年にパリのシルヴェストル・モローが出版 (販売) した。題名はそれ以前に全く用いられなかったもので、それ以後も1650年の再版(偽版?)を除けば全く引き継がれることがなかった。
なお、エドガー・レオニが第二序文の宛名から「アンリ2世」の名が削除されていると指摘していた通り、第二序文の宛名は 「最も無敵にして極めて強大、そして敬虔なキリスト教徒であらせられるフランス王へ。そのとても賤しく、とても従順な従僕にして臣下であるミシェル・ノストラダムス(が)、勝利と至福を(お祈り申し上げます)」(A L'INVICTISSIME,TRES-PVISSANT, ET Tres-Chrestien, Roy de France : Michel Nostradamus, son Tres-humble, & Tres-obeyssant seruiteur, & subiect, victoire, & felicité.) となっている。アンリ2世の表記の仕方が時代によって違うことはあっても、名前そのものを削除した版は、おそらくモロー版以外にないだろう。