シルヴェストル・モロー(Silvestre Moreau)は、パリの出版業者。
1588年から1621年まで活動した。1596年には宮廷行商人(colporteur au Palais)の資格を得ており、1596-1621年の住所表示には "Palais" の語が含まれていた(1600-1608年には宮廷と無関係の住所表示も2種類用いていた)。
なお、フィリップ・ルヌアールは「パプチエ(製紙業者)とも呼ばれた」(dit Papetier)と注記しているので、ドニ・パリエが指摘している1589年7月21日に窃盗で有罪宣告され、翌年再犯したパリの「製紙・製本業者」(Papetier et relieur)のシルヴェストル・モローと同一人物だろう。
ノストラダムス関連
1603年パリ版と
1650年パリ版はモローの名前で出されている。
ただし、上記の活動期間からすれば、1650年版は明らかに偽版であろう。1603年版も住所表示に "Palais" の語が含まれていない点は気になるが、それをもって偽版と断定することは出来ない。
なお、1601年にはパリの業者ブノワ・シャロノーと共同で、
セザール・ド・ノートルダムの『フィレンツェからマルセイユに至る王妃の旅程で起こった本当の話』を出版した。
最終更新:2010年06月09日 22:36