surrez

 ギリシャ語 surroia からの借用で「いくつかの水の流れの合流点」の意味とされる。この意味はアナトール・ル・ペルチエが最初に示したものだが、語源的な正しさはエドガー・レオニマリニー・ローズも認めている。

 ピーター・ラメジャラーはラテン語の surrasos からと見て、「近隣の渓流」としている。

 ジェイムズ・ランディ(未作成)は古いフランス語の serrez (serres)と見て、「ギザギザの山並み」(a range of jagged or “serrated” mountains)としている*1。DAF には部屋や錠前の意味のserreは載っているが、serrez はないので適否は判断がつかない。
 DALF, DFEなどにもランディが言うような意味の surrez(surre(s), sure(s), soure(s))はない。

 テオフィル・ド・ガランシエールは意味不明な固有名詞と見なしていた。

 ローズは、上で見たように語源的には「合流点」であることを認めつつも、地名である可能性を指摘し、セレ(未作成)(Serres, オード県の町)を例として挙げていた。
 レオニも、「合流点」を語源に持つ地名コブレンツなどを疑問符付きで挙げているが、詩の舞台からは明らかに離れすぎているように思える。

登場箇所



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最終更新:2010年01月21日 10:51

*1 Randi [1990] p.208 / ランディ [1999] p.297