サン=レミ=ド=プロヴァンス

  サン=レミ=ド=プロヴァンス (Saint-Rémy-de-Provence)は、南フランスのブーシュ=デュ=ローヌ県の都市である。ノストラダムスの生誕地として、また画家ゴッホの療養地として国際的に知られている。

概要

 アルピーユ山脈のふもとに位置し、町の歴史は古代ローマの入植地だった頃に遡る。当時の遺跡はサン=レミの近郊に残っている(グラヌムの遺跡)。
 10世紀には近隣にロマネスク様式のサン=ポール=ド=モゾル修道院が建造され、1810年から私営の精神病院に転用されている。その病院は画家ゴッホが療養のため滞在していたことがあるため、国際的に有名である(ゴッホが滞在していた部屋は見学可能)。この病院の背後には採石場跡であるマス・ド・ラ・ピラミッドがある。

 現在の町の中心部には、町の歴史や文化にゆかりのある博物館がいくつもある。
 サドの館(Hôtel de Sade)には考古学博物館が設営されており、グラヌム時代からの町の歴史を学ぶことが出来る。
 フィンセント・ファン・ゴッホ記念芸術センター(Le Centre d'Art Présence Vincent van Gogh)は、その名の通りゴッホの絵画(複製)の展示や現代の美術家たちの作品の展示を行っている。
 プロヴァンス香水博物館(Musée des Arômes de Provence)は、ハーブ類の産地でもあるサン=レミならではの、薬草類やそれに関わる道具類の展示を行っている博物館である。
 アルピーユ博物館(Musée des Alpille)は、プロヴァンスの民俗博物館である *1

ノストラダムス関連

 ノストラダムスの父ジョーム・ド・ノートルダムは、サン=レミの住人だったレニエールとの結婚を機に、サン=レミに移り住んだ。そして、ノストラダムスは1503年にこの町で生まれた。彼の生家とされる家がオシュ通り(rue Hoche)に現存している。

【画像】ノストラダムスの生家と伝えられる住宅 *2

 ノストラダムスは学生時代にアヴィニョンへ行き、その後各地を転々としたあとサン=レミに戻ってきた形跡はない。しかし、オルス・アポロの草稿からすると、1540年代になっても自分をサン=レミの人間と位置づけていたことがわかる。
 ノストラダムスの詩には、サン=レミや近郊のグラヌムの遺跡の情景描写と思しき物が混じっていることも指摘されている。

 サン=レミにあるアルピーユ博物館(Musee des Arpille Pierre de Brun)では、ノストラダムスの肖像画などを展示している部屋がある *3
 また、カルノー通り(rue Carnot)にはノストラダムスの胸像の彫られた噴水がある。この噴水は1859年に彫刻家アンブロワーズ・リオタールによって作製された。

【画像】ノストラダムスの泉 *4

 20世紀にはサン=レミに移住したことがきっかけで、ゴッホやノストラダムスの歴史的調査にいそしんだ精神科医エドガール・ルロワが現れている。彼が現在の実証的伝記研究にもたらした貢献の大きさは測り知れない。


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