『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』は1590年にカオールのジャック・ルソーによっても出版された。
【画像】第一部の扉
正式名
第一部
- LES PROPHETIES DE M. MICHEL NOSTRADAMVS.
- Dont il y en a trois cens qui n'ont encores iamais esté imprimées. Adioustées de nouueau, par ledict Autheur.
- A CAORS, Par Iacques Rousseau. 1590.
- ミシェル・ノストラダムス師の予言集
- 前述の著者によって新たに加えられた未刊の300篇を含む。
- カオールにて、ジャック・ルソーによる。1590年。
第二部
- LES PROPHETIES DE M. MICHEL NOSTRADAMVS.
- Centuries VIII. IX. X. Qui n'ont encores iamais esté imprimées.
- A CAORS, Par Iacques Rousseau. 1590.
- ミシェル・ノストラダムス師の予言集
- 未刊であった百詩篇第八・九・十巻。
- カオールにて、ジャック・ルソーによる。1590年。
第一部、第二部とも同じ木版画が使われている。
内容
構成は
1568年版と全く同じで、第一序文(セザールへの手紙)、百詩篇第1巻から第7巻、第二序文(アンリ2世への手紙)、百詩篇第8巻から第10巻の順に942篇が収められ、補遺篇は全く含んでいない。
コメント
原文の特色は1568年版の中でもA版と強い共通性を持っており、それが底本となったことはほぼ疑いないところである。ただし、いくらかの独自の改変が見られる。
1568年版を偽作とするジャック・アルブロンは、このルソー版を、偽作の過程を考察する上で重要な版と見なしている。
カオールでノストラダムス関連書が出版されたのは、これが初めてのことであった。そして、以降、20世紀になってマックス・ド・フォンブリュヌの著書が出されるまで、関連書が出版されることはなかったのである。
宮下志朗はこの版について「出版後進都市カオールでノストラダムスが印刷されたことは、フランス南部におけるブームを象徴するのか」とコメントした。
所蔵先
- ロデーズのアヴェロン文学・科学・芸術協会(la Société des lettres, sciences et Arts de L'Aveyron, Rodez)、ストックホルム王立図書館
- かつてダニエル・ルソも私蔵していた。
外部リンク
最終更新:2010年07月04日 14:30