Ennosigée

  アンノジジェ (Ennosigée, エンノジジェ)はギリシア語エンノシガイオス(Ennosigaios)ないしラテン語エンノシガエウス(Ennosigaeus)のフランス語化。テオフィル・ド・ガランシエール以来、ほとんど異論のない読み方である。

 エンノシガイオスもエンノシガエウスも「大地を震わせる者」の意味で、海神ポセイドン(ネプトゥヌス)に与えられていた異称の一つであった *1 。『イリアス』に見られるが、当時はまだポセイドンが海神か陸神かが不分明だったらしい *2

登場箇所


その他

 五島勉は『ノストラダムスの大予言・地獄編』において、「私の調べでは、古代ギリシャ語の『エンノシジェウス』から取られたもの」で「『ポセイドンが起こす最後の大地震の破滅』のことを、古代ギリシャ人は神話に託して『エンノシジェウス』と呼んでいたのだ」 *3 と説明していた。

 しかし、これは Ennosigaeus をギリシア語とした上で earth-shaking と英訳していたエリカ・チータムの不正確な語注 *4 をそのまま転用したことによる誤りであろう。
 チータムの参照元と推測されるエドガー・レオニは Ennosigaeus をラテン語とした上で the earthshaker と正しく英訳していた *5

 この語はあくまでも地震そのものではなく、それを起こす者を指していること、地震そのものとする勘違いは信奉者側の著作でも余り見られないこと、そしてその勘違いに立脚して「最後の大地震の破滅」の意味だとした論者は五島以外に誰もいないことを確認しておきたい。


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