クロード・ファブリ

 クロード・ファブリ(Claude Fabri, 生没年未詳)は、16世紀フランスの医師・占星術師。プレル=アン=アルゴンヌの生まれで、主としてディジョン(未作成)で活動した。

 医師としての著作には、『ペスト治療の逆説』(Paradoxes de la cure de la peste, 1568年)、『ペストに対する解毒と確実な経験』(Les contrepoisons et expériences certaines contre la peste, 1580年)がある。なお、このうち前者はブノワ・ティクシエが1551年に刊行したペスト論の盗作と指摘されている。

 占星術師として占筮や暦書をパリルーアンリヨンなどで何度も刊行していたとされるが、現在確認されているのは、『1552年向けの新たなる真の占筮』(アジャン、1552年)、『1572年向けの暦』(パリ、1571年)、『閏年1612年向けの暦』(パリ、1612年)の3点のみである。
 なお、最初のものは、同じ年向けのノストラダムスの占筮の一部と内容が一致しており、そこから引き写されたと推測されている。また、1550年代末頃には、当時ノストラダムスを批判していた占星術師ローラン・ヴィデルと共同で暦書を刊行したこともあったようである(現存する特認記録による)。

 「プレル=アン=アルゴンヌの医学博士、愛星家」アントワーヌ・ファブリという名義で刊行された1582年向けと1596年向けの暦書もそれぞれ現存するが、クロード・ファブリとの関連は不明である。


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最終更新:2009年01月19日 22:24