connisse は読み方の確定していない語で、以下のように様々な説がある。なお、DMF や LAF には載っていない。
- テオフィル・ド・ガランシエールは arts と英訳した。注釈がないので語源的根拠は不明。
- アナトール・ル・ペルチエはギリシア語の konis から「灰」(cendre)とした。ブリューノ・プテ=ジラールが支持している。
- エドガー・レオニは「灰、塵」のほか、ラテン語の connissus から「影響を及ぼされる」という可能性を挙げた。
- マリニー・ローズはル・ペルチエの「灰」とする読みを誤りとして退けたが、代わりの読みは確定させていない。候補として conicine (有毒なアルカロイドの一種)、ギリシア語 konis に由来する「虱」などを挙げている。
- ジャン=ポール・クレベールはラテン語の cognoscere に由来する「知る(こと)」や、connexe (結びついた、連携した)にひきつける読み方を示した。
LAF や DMF には載っていないが、プロヴァンス語には conis, conisso, conissou などがある。
それぞれ canis, canisso, canissou の綴りの揺れで、いずれも蚕を飼うときに使う葦や竹でできた簀の子の意味だというが、これらは詩百篇での文脈には全く当てはまらない。
ルエルグ地方の方言には「強情な、反抗的な」を意味する canissou という形容詞もあるらしいが、これも幼児や子犬の態度について使う語とのことで、文脈には当てはまらないだろう。
登場箇所
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最終更新:2010年08月19日 21:07