Cassich は意味の確定していない語。いくつもの可能性が指摘されている。
- エドガー・レオニはギリシア語の Cassiterides (錫諸島)ではないかとした。これはコーンウォールのシリー諸島(Scilly)のことだという。
- マリニー・ローズはブーシュ=デュ=ローヌ県の町カシ(Cassis, カシスとも)と推測した。
ラメジャラーの読み方は強引なようだが、
ロジェ・プレヴォを踏襲した彼の解釈にひきつけて理解する分には一定の説得力を持っている(プレヴォ自身は Cassich の意味を明示していない)。
もっとも彼の場合、Cassich saint George を「カルタジローネのサン・ジョルジョ聖堂」と解釈しているので、Cassichをカルタジローネと結びつけるよりもイタリア語のキエーザ(chiesa, 聖堂)と結びつける方が、まだ元の綴りに近いようにも思える。
当「大事典」としてさらに独自の説を挙げておく。
カッシキアクム(Cassiciacum)の変形とする説である。
これは聖アウグスティヌスがキリスト教徒に改宗した地として古くから知られており、現在のカッサーゴ・ブリアンツァのことである。
登場箇所
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最終更新:2010年09月25日 23:48