カロン

 カロン(カローン、Charon)は、ギリシア神話に登場する黄泉の川ステュクスの渡し守。
 フランス語でもカロン(Charon, 五島勉が「シャロン」と表記しているのは誤り*1)、英語ではケアラン(Charon)。

 ステュクスは日本でいう三途の川にあたるもので、カロンは死者から銀貨1枚を渡し賃として受け取り、冥府に届ける役割を負う。
 このため、古代ギリシアでは日本の六道銭のように、死者の口の中に銀貨1枚を入れて葬った*2

【画像】カロン(ギュスターヴ・ドレ筆)*3

天体

 冥王星の衛星カロンはこの渡し守にちなんでいる。

登場箇所



※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
最終更新:2010年09月24日 22:16

*1 『新仏和中辞典』『ロワイヤル仏和中辞典』の発音記号による。

*2 呉茂一『ギリシア神話・上』, エヴスリン『ギリシア神話小事典』

*3 画像の出典:http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Gustave_Dor%C3%A9_-_Dante_Alighieri_-_Inferno_-_Plate_9_(Canto_III_-_Charon).jpg