Prognostication nouuelle, & prediction portenteuse, pour Lan M. D. LV.

 『1555年向けの新たなる占筮と驚異の予言』(Prognostication nouuelle, & prediction portenteuse, pour Lan M. D. LV.)は、1554年頃にリヨンジャン・ブロトーによって出版されたノストラダムスの暦書。暦書としては現存最古である。

【画像】『1555年向けの新たなる占筮と驚異の予言』の扉*1

正式名

  • Prognostication nouuelle, & prediction portenteuse, pour Lan M. D. LV. Composee par maistre Michel Nostradamus, docteur en medecine, de Salon de Craux en Prouence, nommee par Ammianus Marcelinus SALVVIVM. Dicata Heroico præsuli D. IOSEPHO des Panißes, Caualißensi præposito.
    • 1555年向けの新たなる占筮と驚異の予言。サロンのアミアヌス・マルケリヌスにより指名されたプロヴァンス州サロン・ド・クローの医学博士ミシェル・ノストラダムス師により構成された書 

内容

 全部で32ページ分ある。巻頭には司教ジョゼフ・デ・パニス(Monseigneur le Rérérend, Prelat Monseigneur Joseph des Panisses)宛の献辞が収録されている(1554年1月27日付)。
 収録されている予言の内容はジャン=エメ・ド・シャヴィニーの『散文予兆集成』第1巻第1番、および第240~440番に対応する予言であり、1555年向けの予兆詩13篇を含んでいる。カレンダーのようなページが含まれておらず、この年向けの予兆は散文で書かれた各月の予言の冒頭に置かれている。

 なお、「占筮」であるにもかかわらず「暦」のように予兆詩を含むという変則的な構成になっているが、ギナールはこの折衷的なスタイルこそ、ジャン・ブロトーがノストラダムスにあてた手紙で要請されていた「没原稿から必要な部分(=予兆詩)を組み込んだ」結果と見なしている*2

所蔵先

 かつてダニエル・ルソが私蔵していたが、死後、一時的に行方が分からなくなっていた。2007年4月23日のオークションで現れ、11000ドルで落札された。現在はリヨン市立図書館(未作成)に所蔵されている。

外部リンク

(全ページ分のPDFによる画像のダウンロードが可能)
(パトリス・ギナールのサイト。丁寧に転記する形で紹介している)


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タグ:

暦書
最終更新:2012年07月20日 22:06