原文
Le Griffon1 se peut aprester
Pour à l'ennemy resister,
Et renforcer2 bien son armée3,
Autremenr4 l'Elephant viendra
Qui d'vn a bord5 le6 surprendra,
Six cens & huict, mer7 enflammée.
異文
(1) Griffon : griffon 1600Mo
(2) renforcer : renforce 1600Mo
(3) armée : Armée 1672Ga
(4) Autremenr 1605sn : Autrement T.A.Eds.
(5) a bord 1605sn 1649Xa : abord T.A.Eds.(sauf : abort 1600Mo)
(6) le : se 1627Di
(7) mer : Mer 1672Ga
校訂
Autremenr が単なる誤植なのは言うまでもない。
日本語訳
グリフィンが準備しているのかもしれない、
敵に抵抗し、
まさにその軍備を増強するために。
他方、象が来るだろう。
それは近づくや彼を急襲するだろう。
六百と八、海が燃やされる。
訳について
5行目の「彼」(le)は1行目のグリフィンもしくは2行目の敵を受けている。
信奉者側の見解
テオフィル・ド・ガランシエールは
グリフィンをオランダ人、象をスペイン人とし、オランダ独立を巡り、スペインが攻撃を仕掛けるさまを描写したものとした。最後の行は1608年のオランダ・スペイン間の海戦の状況だという。
同時代的な視点
モルガールの読みが当たっているのだとすれば、1608年に神聖ローマ帝国とオスマントルコが地中海で衝突することを期待したものだったのかもしれない。
それら二国は16世紀末から争っており、この詩が偽作された1605年(以前)にはまだ終戦を迎えていなかった(1606年のジトヴァトロク条約で神聖ローマ側に有利な形で終戦)。
その他
1600Au では 25番になっている。
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最終更新:2019年12月29日 14:56