コリントス

 コリントス (Kórinthos) はギリシアの都市。フランス語名はコラント (Corinthe)。
 コリンティア県の県庁所在地。ペロポネソス半島の付根に当たることから、古くから交通の要衝としての重要性を持ち、都市の歴史は紀元前9世紀にまで遡る。アテナイやスパルタなどに比肩する主要都市だったこともあるが、ドーリア人に建設された原初の都市は前146年に破壊された。
 前44年にローマ帝国のアカイア県の都市として再建されると、近くに2つの大きな港があったこともあって大いに栄えた。

 西暦50年代には使徒パウロが2年間滞在して伝道を行なった。その後、エフェソスに移ったパウロがコリントス教会内の分裂を聞いて送ったものが新約聖書の「コリントの信徒への手紙 一」である。パウロはこのあと「コリントの信徒への手紙 二」を送った。

 15世紀以降は、1682年から1715年にヴェネツィア共和国領となったことを除けば、オスマン帝国に属した。1822年にギリシア独立戦争に伴いギリシア領となったが、1858年の地震で都市は破壊され、北東3 km の場所に新都市を再建し、現在のコリントス市になっている*1

ノストラダムス関連

 詩百篇第2巻52番第3巻3番で登場している。いずれも地震に関する詩篇であり、エフェソスとセットで登場している点も共通している。



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最終更新:2012年01月26日 22:48

*1 都市情報は『コンサイス外国地名事典(第3版)』 三省堂、『新制版 世界史辞典』 数研出版、『聖書辞典』 新教出版社 による。