ナルボンヌ (Narbonne) はフランスのラングドック地方、オード県の都市。古代ローマの植民都市時代にはナルボ・マルティウス (Narbo Martius) と呼ばれ、中世にはナルボン (Narbon)、ナルボナ (Narbona) などとも呼ばれていた。都市名の正確な語源は不明だが、地元の古い言葉では Nar- が川を意味する接頭辞のため、川と結びつきのある地名と考えられている。実際、プトレマイオスは付近を流れるオード川のことをナルボンと呼んでいた。
【画像】1906 年の古地図 フランス・ナルボンヌ
歴史
ナルボンヌは紀元前118年に建造されたローマの植民都市を起源とし、後にはガリア=ナルボネンシス州の州都となった。
その後、西ゴート族、サラセン人、フランク族など度重なる侵略や河港の交易の盛衰の影響を受け、町も浮沈を繰り返した。
近代になってミディ運河が開通し、その支流のロビーヌ運河が引かれると、ブドウ栽培で栄えるようになった。
ノストラダムス関連
ノストラダムスは『
化粧品とジャム論』の中で、若い頃に巡ったことのある町の一つとしてボルドー、トゥールーズ、ナルボンヌ、カルカソンヌなどを挙げていた。
『予言集』ではナルボンヌ (Narbonne) という正式名で
に登場している。
また、ナルボン (Narbon) という古称で
に登場している。信奉者の中には「ナルボン」はナルボンヌと別の暗号だと主張する者もいるが、語源的な説得力に欠ける。特に、
詩百篇第2巻59番では Mars Narbon という「ナルボ・マルティウス」と結びつく登場の仕方をしており、ナルボンヌであることはほぼ疑いないところだろう。
このほか
予兆詩旧2番にも似た表現が出ているが、この詩は
ジャン=エメ・ド・シャヴィニーの偽作の可能性が疑われている。
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最終更新:2012年03月01日 20:47