Bourc

  Bourc百詩篇第9巻1番に登場する単語で、いくつかの地名の可能性が指摘されている。

 アナトール・ル・ペルチエは、ロマン語の bourc (私生児)、ロマン語の borc (城塞都市)、地名の Bourg (アン県の県都ブール。現ブール=カン=ブレス Bourg-en-Bresse)の可能性を指摘した。

 エドガー・レオニは地名の Bourg を採用したが、彼の場合、ボルドー近郊にあり、住民のことをブルケ (Bourcais) と呼ぶ町の方だとしている。ピーター・ラメジャラーもこれを支持している。Bourg という都市名であった場合、類似の地名は他にもある。

 この語について、当「大事典」でもひとつの可能性を付け加えておこう。Bourd. と校訂してはどうだろうか。百詩篇第7巻26番で Madrid が Madric と綴られているように、隣接する文字の取り違えは当時の印刷でしばしば見られた。そして、ノストラダムスは百詩篇第1巻79番(未作成)で、ボルドーの略として Bourd. を実際に使っている。しばしば言われるように、Bourc がボルドー高等法院評定官エチエンヌ・ド・ラ・ボエシーと結びつきの深い語ならば、Bourd. という読みはありえるように思える。


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