トンデモ本の新世界 世界滅亡編

 『トンデモ本の新世界 世界滅亡編』は、と学会の著書。2012年に文芸社から刊行された。


【画像】 カバー表紙

内容

 トンデモ本とは、「著者が意図したものとは異なる視点から読んで楽しめる本」*1を指す。この本は、「世界滅亡編」とある通り、人類滅亡や世界の破滅などを題材とした予言書・予言解釈書、フィクションなどに見られるトンデモ本・トンデモ映画などを対象としている。

 全4章である。
  • 第1章 トンデモ終末予言の世界 ― 「えっ、あの人も」有名人編
  • 第2章 トンデモ終末予言の世界 ― その他、個性的な方々が続々と・・・編
  • 第3章 トンデモ終末後の世界 ― コミックス編
  • 第4章 トンデモ終末後の世界 ― 映画・ゲーム編

ノストラダムス関連

 第1章では、竹本忠雄著『秘伝ノストラダムス・コード』(山本弘)、五島勉著『未来仏ミロクの指は何を指しているか』(多田克己)がレビューされている(カッコ内はレビュアー。以下同じ)。
 また、五島勉『ノストラダムスの大予言』シリーズのパロディである谷地淳平 著『清少納言の大予言』(原田実)もとりあげられている。

 第2章では1998年に香港で刊行された予言解釈集で、表紙にノストラダムスの肖像画も使われている 星座小王子 著『2000年末世紀之謎』(原田実)が紹介されている。

 第4章では幸福の科学の『ノストラダムス戦慄の啓示』が扱われている項目もあるが、これは他の幸福の科学の映画作品と一纏めにした紹介で、中心的な主題ではない。

コメント

 著書のコンセプトとして、あくまでもトンデモ本・映画などを笑えるかたちで紹介することに力点が置かれている分、ノストラダムスに関連する項目にしても、新しい情報を得る点ではさして役には立たない。ノストラダムス関連の事実関係には、当「大事典」で記述してある範囲を越える話はほとんどない。むしろどのような観点でその本を扱うかというレビュアーのエンターテインメント的手腕を楽しむものだろう。多くの項目はテンポが良く、その点では十分に楽しめる。

書誌

書名
トンデモ本の新世界 世界滅亡編
著者
と学会
版元
文芸社
出版日
2012年12月1日
注記

外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)

Titre
Tondemo bon no shin sekai - Sekai metsubou hen (Traduction / Le nouveau monde de Livres eschatologiques formidables)
Auteur
Togakkai
Publication
Bungeisha
Lieu
Tokyo, Japon
Date
le 1er décembre 2012
Note


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最終更新:2012年11月22日 18:55

*1 と学会『トンデモ本の大世界』アスペクト、p.22