アンヌ・ポンサルド

 アンヌ・ポンサルド(Anne Ponsarde, 1582年7月18日没)は、サロン=ド=プロヴァンスの住民、ノストラダムスの再婚相手。ノストラダムスとの間に三男三女をもうけた。
 名前はアンヌ・ポンサール(Anne Ponsard)と表記されることもある。最後にジュメルをつけて「アンヌ・ポンサルド・ジュメル」とされることもあるが、ジュメル(Gemelle)は中期フランス語で双子の意味であり*1、双子であったらしい彼女のあだ名のようなもので、名前の一部ではない*2。 

生涯

 ノストラダムスとは1547年11月11日に結婚契約書を交わした。ノストラダムスと結婚する前のアンヌの経歴は、前の夫が弁護士ジャン・ボーム(Jean Beaulme)だった事くらいしか分かっていない*3

 生まれた年自体が不明だが、再婚時に仲介の労をとったトミーヌ・ルースとは幼馴染であったらしいので、それをもとに再婚時に30歳くらいだったとする説もある*4。ただし、広く支持されるにはいたっていない。再婚後14年間に6子をもうけていることから、かなり若かったと推測する者もいる*5

 ノストラダムスの墓碑はアンヌの名で刻まれているが、その文面の実際の起草者には複数説ある(ノストラダムスの墓参照)。

 1582年7月7日に、息子セザールが知人のトリポリ公の暗殺事件に居合わせ、危うく命を落とすところだったという話を聞き、寝こんでしまう。
 そのまま、11日後に帰らぬ人となった*6

 死後、当時ノストラダムスが葬られていたのと同じ、サロンのフランシスコ会修道院附属教会に埋葬された。


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人物
最終更新:2009年02月14日 11:22

*1 DAF

*2 cf. Wilson [2003] p.68

*3 ラメジャラー [1998a] p.329

*4 Schlosser [1985] pp.155,269

*5 Wilson [2003] p.69

*6 Leroy [1993] p.116