『尋常ならざる話 ノストラダムスの未公刊の予言集』(Historia niezwykła Niepublikowane przepowiednie Nostradamusa) は1994年にポーランドの首都ワルシャワの Polska Direct から刊行された著書。
表紙のデザインの類似性 (英語の原書は肖像画を白抜きにしていないが、フランス語版とポーランド語版は白抜きにしている) もそれを裏付けているように思うが、ポーランド語版はなぜか著者がジャン・アルチュール (Jean Arthur) というよく分からない人物になっている (これは表紙だけでなく中扉でもそうである)。
訳者はヨアンナ・ムラルチク (Joanna Mularczyk) である。
コメント
精査していないが、全訳になっているようである。
当「大事典」で確保しているのは古書のため、いわゆる「暗黒予言」を記載した付録の紙1枚が付属していたのかどうかは分からない。
元々付いていなかったかもしれないし、付いていたが、前の持ち主が紛失したのかもしれない。
ノストラダムスの自宅地下室から見付かったという
クロケットの四行詩が粗悪な偽作だということは、書誌や伝記、四行詩のスタイルなどについて一定以上の知識があれば容易に理解できることであろう。
ましてやこのポーランド語訳版が出た1994年からさかのぼること4年前には、
ロベール・ブナズラがその記念碑的書誌において、クロケットの著書のフランス語版を酷評していたのである。
にもかかわらず、わざわざフランス語版からの訳として、このようなポーランド語訳が行われていたことは驚くほかない。
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最終更新:2013年02月08日 22:14