mont Aymar

 (le) mont Aymar詩百篇第9巻68番に一度だけ登場する、(おそらくは) 地名。

 マリニー・ローズは、モンテリマール (Montélimar) の古称のひとつであるモンテルム・アユマルディ (Montellum Aymardi) に基づく表記と理解している*1
 語源に触れていない論者たちも含め、ピーター・ラメジャラージャン=ポール・クレベールリチャード・シーバースらも一致してモンテリマールと解釈している。
 モンテリマールとする読み方は、信奉者のテオフィル・ド・ガランシエール(1672年)の中ですでに見られる。

 信奉者の中には異説を唱える論者もいた。
  • アナトール・ル・ペルチエはギリシア語の aima に由来すると考え、「虐殺の山」と理解した*2エドガー・レオニはこの説とモンテリマールとする説をそれぞれ疑問符つきで併記していた*3
  • エリザベート・ベルクールは、ノストラダムスと同時代にエマル・ジャック (Aymar Jacques) という、ダウジング (占い棒を使った水脈や鉱脈の捜索) で地下水脈を発見する名人がいたと述べ、そこから転じて、le mont Aymar という表現で宝が隠された山のことを言っていると主張した*4
 これらの主張は、いずれも現在では支持しがたいだろう。


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最終更新:2013年04月17日 22:41

*1 Rose [2002c]. 古称のこの表記はDNLFにも登場している。

*2 Le Pelletier [1867b]

*3 Leoni [1961]

*4 ベルクール [1982] pp.49-50