トリカブト

 トリカブト (Aconitum) は、キンポウゲ科トリカブト属の植物の総称。塊根に猛毒がある。
 漢方では主根を烏頭(うず)、側根を附子(ぶし)と呼んで鎮痛剤などに用いる*1。附子は猛毒として古来知られ、日本では養老律令にも鴆毒(ちんどく)、冶葛(やかつ)とともに三毒としてその名がある*2

 ヨーロッパでも古くから知られ、中世の家政書 『パリの家長』(1393年頃) では、ヨウシュトリカブト (Aconitum napellus) が殺鼠剤の原料として挙げられている*3


【画像】 アポイトリカブト (ヒダカトリカブト)


【画像】 『西洋中世ハーブ事典』

ノストラダムス関連

 詩百篇第4巻71番で 「花嫁」 の殺害に使われる毒として言及されている。

 『化粧品とジャム論』などでも言及されているのかもしれないが、精査していないので、当「大事典」では未確認である。


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最終更新:2014年09月17日 23:44

*1 『大辞泉』『百科事典マイペディア』

*2 船山信次『毒と薬の世界史』p.28

*3 マーガレット・フリーマン『西洋中世ハーブ事典』p.134