アングレーム

 アングレーム (Angoulême) はフランス南西部、シャラント県の県庁所在地である。その周辺の地方名がアングーモワ (Angoumois) であり、旧制度下のアングーモワ州とシャラント県の範囲はおおむね一致する。フランス語で Angoumois はアングーモワ地方を指すとともに、「アングレームの(人)」も意味する*1

概要

 アングレームの名は、ラテン語の古称イクリスマ (Iculisma) に由来する。表記にはエコリスナ (Ecolisna)、イコリシマ (Icolisima)などの揺れもあり、中世には伯爵領としてコメス・エンゴリスメンシス (Comes Engolismensis) などとも表記された*2。ただし、ラテン語名の語源は未詳である*3

 百年戦争中にあたる14世紀の一時期、イングランド領となった時期がある。その後、ヴァロワ王家の分家、ヴァロワ=アングレーム家が支配するアングレーム伯爵領となっており、16世紀には同家からフランス王フランソワ1世を輩出した。また、フランソワ1世の姉マルグリットは、ブルボン朝を開いたアンリ4世の祖母にあたる。

 現在のアングレームは「上の町」(旧市街)と「下の町」に分かれ、「上の町」はアンギエンヌ川とシャラント川に挟まれた高さ約70 m の丘の上にある。サン=ピエール大聖堂(12世紀建造だが、プロテスタントによる大幅な損壊を経て17世紀に大規模な修復を受けた)などの歴史的建造物が残る。「下の町」は商業や工業の発達した地域である*4

 日本ではアングレーム国際漫画祭(公式サイト)でも知られている。

ノストラダムス関連

 ノストラダムスが直接的にアングレームの地に立ち寄ったことがあるかどうかは分からない。
 詩百篇集では、以下の詩篇で言及がある。


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関連項目



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最終更新:2014年11月18日 00:31

*1 『仏和中辞典』

*2 DNLF

*3 DNLF

*4 以上、個別に出典の付いていない情報は、『コンサイス外国地名事典』第3版、『ブリタニカ国際大百科事典・小項目電子辞書版』、『ミシュラン・グリーンガイド フランス』などによる。