remort

 remort は中期フランス語では「傷」(blessure)、「引き裂き、破れ」(déchirement)の意味*1ピエール・ブランダムールはエドモン・ユゲの語釈を引きつつ、「持続する痛み、ぶり返す痛み」の意味とし、「遺恨、ルサンチマン」(ressentiment) と釈義した。その一方、現代語の remords (「後悔」「良心の呵責」。古くは remors と綴った) と同じ意味もあったとしている*2

登場箇所


 なお、予兆詩第144番(旧133番)には、remords が登場する。もっとも、その初出であった『1567年向けの暦』の現存が確認できないだけに、本来どのように綴られていたのかは確定させがたい。


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最終更新:2014年12月01日 22:17

*1 DMF, p.543

*2 Brind'Amour [1996] p.180