ノストラダムスの予言は的中していた! 2016年「人類40億人滅亡」恐るべき証拠

 『ノストラダムスの予言は的中していた! 2016年「人類40億人滅亡」恐るべき証拠』は2015年3月に双葉社から出版された並木伸一郎の著書。


【画像】 表紙

構成


  • 第1章 ノストラダムスの予言は的中していた!!
  • 第2章 人類滅亡の予兆~omen~
  • 第3章 太陽系に遺された「神々の指紋」
  • 第4章 人類滅亡は「母なる太陽」がもたらすのか!?
  • 第5章 人類は生き残れるか!? 「影の政府と極秘計画」

 ノストラダムス予言に直接触れているのは第1章の中でも、わずかに8ページである。しかも、この種の本にありがちな図版や写真を多く挿入する構成なので、文字情報はかなり少ない。

コメント

 ノストラダムス予言で解釈されているのは詩百篇第10巻72番のみである。
 その解釈は、1999年に発見された小惑星ベンヌのこととしている。
 ベンヌは (この本にも明記されている通り) 2169年に地球に衝突する可能性がわずかにある天体だが、2016年にぶつかるというものでもない。

 1999年7ヶ月(7月)に「来るだろう」(viendra / will come) と記載されているのだから、発見されたことをもって的中したと見るのは無理があるだろうと思われるが、的中したと強調するだけでその点の説明はない。
 venir には「現れる」といった意味合いもあるが、その意味で使うのなら「天から」(Du ciel) ではなく「天に」(Au ciel) としたはずだろう。

 第1章の残りや他の章で列挙されている根拠の少なからぬ部分は、以前の並木の予言系コンビニ本でも登場していたものばかりである。要するに、具体的な年数がないものが2012年や2016年と、主題にあわせて使いまわされている感がある。

 余談だが、この本の写真のキャプションの一部で、ノストラダムス予言の的中例が紹介されている。しかし、そこで引用されている詩句は、当「大事典」の「的中例として有名な予言」リストから安易につぎはぎしたようなものになっている。
 特にヒトラーを形容する表現が 「磨かれた要塞と古代に思いを馳せる者」 になっているあたり、第4巻59番の解説すら読まずにリストの方だけから早合点したことが疑われる (ヴライク・イオネスクの解釈では、「古代に思いを馳せる者」はムッソリーニの形容詞)。

外部リンク



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最終更新:2015年04月06日 22:53