バビロン(Babylon)は古代
メソポタミアの都市で、現在のバグダッドから南に約90 km の場所にあった。
ヒルラー(ヒラ)近郊に都市遺跡が残っており、2019年にユネスコの世界遺産リストに加えられた。
バビロンはギリシア語名が元になっており、バビロニア名はバビル、ヘブライ語ではバベルと呼ばれる。ギリシア語名はヘブライ語名を音写したもの。
【画像】 1000ピース ジグソーパズル バベルの塔
概要
ユーフラテス河岸の交通の要衝に古くから発達した都市で、その名称は「神の門」に由来するとされる。
ハンムラビ王を擁したバビロン第一王朝(紀元前 1900年頃 - 前1600年頃)において首都となり、主神マルドゥク信仰との結びつきから、宗教上も重要な都市となった。
近隣諸国の相次ぐ侵攻で滅亡したが、新バビロニア王国の首都として再興し、ことにネブカドネザル2世(在位605年 - 前562年)の頃に文化的にも大いに栄えた。
その後、近隣諸国の攻撃で破壊された時期もあったが、アレクサンドロス大王の時に首都となった。
しかし、その後は衰退の一途を辿り、19世紀末からの発掘作業で往時の姿が知られるようになった。
聖書での扱い
旧約聖書の『創世記』に登場する「バベルの塔」は、非キリスト教徒にも広く知られている。
しかし、ネブカドネザル2世の時にユダヤ人はバビロン捕囚を経験しており、旧約聖書でのバビロンへの言及は、捕囚と結びつくことが多い。その滅亡の預言は「この世の権勢、罪の象徴としての滅亡」も含意されている。
新約聖書においては、バビロン捕囚への言及のほか、キリスト教を迫害していた「最も腐敗した異教都市」である
ローマへの隠喩として使われているらしき場面がある(第一ペトロ書、ヨハネの黙示録)。
その理解が正しい場合、黙示録におけるバビロンの滅亡は「神に敵対するこの世の権勢と罪に対する神のさばき」を含意していることになる。
【画像】 ファミリーコンピュータ バベルの塔
ノストラダムス関連
バビロンおよびバベルは、ノストラダムス『予言集』では以下の登場例がある。なお、少なくとも現代フランス語ではバビロンのことは Babylone と綴る。
- Babylon
- Babylonne
- Babylonique
- Babel
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最終更新:2015年10月16日 01:55