バーゼル

 バーゼル(Basel)はスイス北部、バーゼル=シュタット準州の州都である。スイス、ドイツ、フランス3国の国境付近に位置するライン河岸の商業都市で、スイス第2の都市である。
 フランス名はバール(Bâle)。

概要

 もとはケルト人の居住地で、紀元前44年にローマ植民都市アウグスタ・ラウリカ(Augusta Raurica)が建設された。4世紀にはローマの城塞が築かれ、ローマ皇帝ウァレンティニア2世が建設した都市は、ギリシア語で皇帝の都市を意味するバシリウス(Basilius)と呼ばれた。バーゼルはこれが転訛したものである*1

 5世紀には司教座がおかれ、1032年に神聖ローマ帝国に編入された後は司教公が統治する都市となった。1431年から1449年にかけてバーゼル公会議(途中からは会場をフェッラーラ、さらにフィレンツェに移転)が開催されたが、これは最後の対立教皇フェリクス5世を誕生させることとなった。後に、バーゼルは、プロテスタント都市となる(1529年)。

 1460年にはスイス最古の大学、バーゼル大学が創立されている。

 ライン川の水運を活用した大商業都市であり、1917年からは毎年春に「スイス産業見本市」が開催されている*2

ノストラダムス関連

 ノストラダムスの『予言集』では、以下の詩篇に登場例がある。

地図



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最終更新:2015年12月23日 02:08

*1 蟻川明男『新版 世界地名語源辞典』

*2 以上、個別に出典のない記述は『ミシュラン・グリーンガイド スイス』、『ブリタニカ国際大百科事典・小項目電子辞書版』、『コンサイス外国地名事典』第3版による。