トラブゾン (Trabzon) はトルコ、トラブゾン県の県庁所在地。トレビゾンド (Trebizond) とも呼ばれた。
概要
紀元前7世紀にシノペ(現トルコのシノプ)のギリシア人たちが植民都市を築いたのが最初で、古くはトラペズス (Trapezous / Trapezus) と呼ばれた。黒海に面した海と陸の交通の要衝として栄えた。また、後背地の山脈は海からの湿潤な風を阻み、トラブゾンに豊かな降雨をもたらし、農林業の発達にも寄与した。
第四次十字軍による東ローマ帝国の首都
コンスタンティノープル陥落の際には、アンドロニクス1世の孫アレクシオスらによって亡命政権、トレビゾンド帝国(1204年 - 1461年)が築かれた。この小国はパライオゴス朝によるコンスタンティノープル奪還後も独立政権として存続したが、オスマン帝国によって滅ぼされた。
現代では海と陸に加え、空港も建設され、様々な物資の集散地としての重要性を保っている。
ノストラダムス関連
『予言集』では以下の登場例がある。
また、
百詩篇第6巻55番(未作成)に登場する Trapesonce もトレビゾンドのこととする点で一致している。
マリニー・ローズが指摘するように、おそらく古称のトラペズスを取り入れた綴りだろう。
実際、暦書の方では少なくとも1554年向けの予兆の中で 「トラペザンスないしトレビゾンド」(Trapezance ou Trebisonde) と、2種の綴りを並べる形で登場している(
散文予兆集成第1巻130番)。
最終更新:2016年06月12日 23:16