Arton は、意味の確定していない語。諸説がある。
- ピエール・ブランダムールはartimon の誤記と見た。ブランダムールはこの語をラテン語 artemon に由来する語として「船の帆」と訳している。なお、『新仏和中辞典』(白水社、1977年)では、artimon の訳として「後檣」(檣=帆柱)の語があてられている。artimon とする読みはピーター・ラメジャラーやブリューノ・プテ=ジラールからも支持されている。
- マリニー・ローズはフランスの地名と見て、ヨンヌ県のアルトン(Arton)、アンドル県のアルトン(Arthon)、ロワール・アトランティック県のアルトン(現アルトン=アン=レ Arthon-en-Retz)などの可能性を示した。アルトン=アン=レの可能性は、かつてのクレベールも示していた。
- エドガー・レオニはギリシア語のartos(パン、麺包)とした。少々強引なようだが、現代フランス俗語にはパンを意味する arton という単語がある。
- かつてのラメジャラーは、ギリシア語 arktos と関連付け、「熊」(=大熊座)と捉え、「北」を意味する語としていた。
ほかに信奉者側の説として、NATO(北大西洋条約機構)のアナグラムとする説がある。
登場箇所
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最終更新:2009年10月19日 21:52