テヴェレ川

 テヴェレ川 (Tevere) はイタリア中部を流れる河川で、下流両岸に首都ローマが存在している。アッペンニーノ山脈のフマイオーロ山が水源で、その全長は405 km、イタリア第2位である。河口付近には古代遺跡オスティア(オスティア・アンティーカ)が残る。

 古称はティベリス (Tiberis)、フランス語名はチブル (Tibre, ティブル) である*1


【画像】都市住宅別冊 集住体モノグラフィ NO.3 語りかける中世 イタリアの山岳都市・テベレ川流域

ノストラダムス関連

 ノストラダムスの詩百篇集にはテヴェレ川が何度か登場する。ただし、標準的なフランス語綴りのチブル (Tibre) ではなく、m を挿入したTimbre / Tymbre(/tɛ̃br/ タンブル)という変則的な綴りが使われている。
 アナトール・ル・ペルチエは語中音添加 (épenthèse)と注記しているが、むしろ何も注記せずにテヴェレと翻訳・釈義する論者の方が圧倒的に多く、エドガー・レオニピエール・ブランダムールジャン=ポール・クレベールらもそうである。

 なお、一般名詞としての timbre は「郵便切手」「印紙・証紙」「(楽器の)音色」などの意味だが、そちらで理解されることはない。

登場箇所


地図



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最終更新:2021年05月12日 12:34

*1 『コンサイス外国地名事典』第3版、『ブリタニカ国際大百科事典・小項目電子辞書版』による。