川尻徹

  川尻徹 (かわじり とおる 1931年-1993年9月)は、精神科医(医学博士)、予言研究家。
 東京慈恵会医科大学卒業。「慢性精神分裂病症候群の病態推移と脳波パターンとの関連について」(『東京慈恵会医科大学雑誌』第94巻第5号、1979年)などの論文があり、1981年に同名の学位請求論文によって医学博士号を取得した。

 国立精神衛生研究所所員を経て、個人病院である青梅成木台病院を開院した。「タレント医師」として「有名人がらみの医学記事」を雑誌に載せるなどしていた一方で、経理面を任せていた事務長が不正な使い込みや手形乱発を行なっていたことへのチェックが行き届かず、経営は悪化。さらに立て直しを名目に乗り込んできた医療ブローカーとその愛人による横領(のち2人とも逮捕)などもあり、1985年に倒産に追い込まれた *1

 その後の著書の肩書きには「病院コンサルタント」などとあった。
 『ノストラダムス戦争黙示』『ノストラダムス複合解釈』で第一回日本トンデモ本大賞(と学会)受賞。

ノストラダムス関連

 ノストラダムスの予言を信じるのみでなく、それが的中しているように見えるのは世界史を裏で操る「影の組織」が予言通りに行動しているからだ、とする独自の陰謀論を展開した。この「影の組織」には山本五十六、アドルフ・ヒトラー、ジョン・F・ケネディらが所属していて、影武者を使った暗殺事件などで歴史の表舞台から去ったあとも実は裏で生きている(生きていた)とも主張し、20世紀末の世界大動乱には、この組織が公然と姿を現し、生き残った人々を導くと解釈していた。
 川尻は後の著書では、「影の組織」が自分にメッセージを送ってきていると主張するようになり、読者からの手紙(文面だけでなく、封筒、切手、消印なども含む)や、差し入れられた菓子折りにまでメッセージが込められていると主張するようになった。

 立花隆らは、川尻の予言観や陰謀論がオウム真理教へも少なからぬ影響を与えた、と指摘した。川尻自身は1993年に没していたが、そうした指摘などもあって、1995年以降に川尻の著書が復刻されたりもした。

 当初はアナグラムはほとんど見られなかったのだが、次第に2冊目の『ノストラダムス 暗号書の謎』以降、フランス語以外の様々な言語でも読めると主張し、単語を並べ替えて英語・日本語読みするなどの、良くも悪くも独特の解釈を行なった。

著作



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