Nolle

 Nolleは、詩百篇集に2度登場するが、意味を特定しきれていない語。

 詩百篇第3巻74番(未作成)に出て来る Nolle は、他の地名との対比から言っても、ナポリ近郊の都市ノーラ(Nola)であることは確実視されている*1

 しかし、詩百篇第8巻38番の Nolle については、以下に見るようにいくつかの説がある(以下の説のうち、ル・ペルチエとローズは第8巻38番に限定しているわけではない)。
  • アナトール・ル・ペルチエは、ラテン語の nolle(欲しない)、ナポリ近郊の都市ノーラ(Nola)、ギリシャ語 naulon(船荷)の3通りの読み方を提示していた*2

  • ジャン=ポール・クレベールは、ナポリ近郊のノーラか、ノーヴ(Noves ; アヴィニョンからもローヌ川からも近い町)の韻を整えるための変形かの2通りの読みを提示していた*3

  • マリニー・ローズは、ナポリ近郊のノーラか、ノラ(Naula)という旧称を持つサヴォワ地方の町ノリ(Noli)の可能性を示していた*4


登場箇所



※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。

タグ:

用語
最終更新:2009年03月23日 22:50

*1 Leoni [1982], Brind’Amour [1996], Lemesurier [2003b] etc.

*2 Le Pelletier [1867]

*3 Clebert [2003]

*4 Rose [2002c]

*5 Leoni [1982]

*6 Lemesurier [2003b]