このノストラダムス関連年表では、彼の生涯や
ノストラダムス現象に関わりのある主な出来事についてまとめた。
ノストラダムスの存命中の関連年表
没後の関連年表
- 1568年 - 現存最古の『予言集』完全版が刊行される。
- 1570年頃 - この頃から偽者アントワーヌ・クレスパン・ノストラダムスが著作を発表し始める。
- 1572年 - ドイツ語訳版の『化粧品とジャム論』が刊行される。この版は1573年と1589年にも再版された。
- 1589年 - シャヴィニーが手稿『ミシェル・ド・ノートルダム師の散文体の予兆集成』を作成。公刊されることはなかったが、これにより、暦書類の内容がかなりの程度保存された。
- 1590年 - アントウェルペンで『予言集』が出版される。フランス以外で刊行された初めての版(対訳等はなし)だが、手がけた業者の実在が確認されていないため、本当にアントウェルペンで刊行されたという裏付けはない。
- 1594年 - シャヴィニーが『フランスのヤヌスの第一の顔』を出版する。これは、ノストラダムス予言の最初の解釈本に当たる。また、冒頭の伝記は最初の伝記といえるが、誤りが少なくない。
- 1605年 - 1605年版『予言集』が刊行される。「予兆集」「六行詩集」が初めて組み込まれた版。
- 1614年 - 長男セザールが『プロヴァンスの歴史と年代記(未作成)』を出版する。父ノストラダムスにも言及しており伝記的証言として重要だが、明らかな粉飾も含む。
- 1649年頃 - フロンドの乱の影響で、ジュール・マザランを貶めるための偽の詩篇を加えた偽「1568年リヨン版」『予言集』が刊行される。この時期は、ノストラダムスを主題とするマザリナードも多く刊行された。
- 1656年 - 匿名の解釈書『ミシェル・ノストラダムス師の真正なる四行詩集の解明』が刊行された。フロランヴィルの領主とのエピソードなど、のちに多くの論者によって引き写されることになる伝説などが収録されている。
- 1672年 - テオフィル・ド・ガランシエールによる英訳と解釈が収録された『予言集』が出版される。『予言集』のなかで現存最古の翻訳された版。
- 1724年 - 匿名の論文 「ミシェル・ノストラダムスの人物と著作に関する批判的書簡」が公表される。予言詩を歴史的文脈において検討した先駆的な例。
- 1789年 - フランス革命が始まる。それから15年ほどの間に10種以上の『予言集』の版と夥しい数の関連パンフレットが刊行された。なお、『予言集』の中には10篇ほどの詩をナポレオンなどと関連付けた偽の詩に差し替えた版もあった。
- 1791年 - ノストラダムスの墓が荒らされる。その後、遺体はサロン市のサン=ローラン教会(未作成)の聖処女礼拝堂に安置し直された。
- 1813年7月 - 新たな墓所に墓銘碑が飾られる。現存する墓銘碑はこの時のものである。
- 1859年 - サン=レミに現存する「ノストラダムスの泉(未作成)」が作られる。
- 1923年 - カミーユ・フラマリオンの『此世は如何にして終わるか』が刊行された。日本での最初のノストラダムスの紹介とされている。
- 1939年 - 第二次世界大戦。ナチスは自陣営に都合のよい解釈を載せたパンフレットを各国語に訳して配布した。また、フランス占領時に、いくつかの解釈書を発禁処分にしたという。このほか、特にアメリカでは、ノストラダムス関連書の刊行点数が増えた。
- 1966年12月 - パリのオークションに『1562年向けの暦書』の異本の手稿が現れる(暦書類で存在が知られている唯一の手稿)。現在の所有者は未詳である。
- 1967年 - フランス国立図書館(未作成)で手稿『オルス・アポロ』が発見される。
- 1973年11月 - 五島勉の『ノストラダムスの大予言』が刊行される。刊行から3か月余りで公称100万部を突破するベストセラーとなり、日本における最初のノストラダムスブームが起きる。
- 1980年 - フランスでジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌが『歴史家にして予言者ノストラダムス』を刊行する。フランスでベストセラーになり、他国語版も相次いで出版された(ほとんど話題にならなかったものの、日本語版も存在した)。
- 1982年 - ウィーン(未作成)のオーストリア国立図書館で『予言集』初版が発見される。初版本は1931年6月17日のオークションで現れたのを最後に所在不明となっていた。
- 1983年 - アルビ市立図書館でも『予言集』初版が発見される。
- 1983年 - フランスでノストラダムス協会が創設される。
- 1991年 - 日本では湾岸戦争にあわせ、ノストラダムス関連書が急増し、その年のベストセラーランキングに登場するものも出た。
- 1992年 - サロン市にノストラダムス記念館(未作成)が開設される(設立当初は私設だったが、1997年からは公立博物館となっている)。
- 1996年 - オランダのユトレヒト大学図書館で1557年9月6日版の『予言集』が確認される(2014年現在で現存はこの一例のみである)。
- 1999年 - 日本ではノストラダムス関連書が急増し、関連商品なども(単なるジョークも含め)多く発売された。ただし、1999年を境に日本のノストラダムス関連書はほぼゼロと言ってよい水準に落ち込む(2001年を除く)。これは、アメリカ、フランス、ドイツなどと比べて落差が最も顕著である。
- 2001年 - アメリカ同時多発テロ事件。アメリカ、フランス、日本などでこれに便乗した解釈本が何冊も出された。また、インターネット上でノストラダムスの詩と称する偽物が出回った。
- 2003年 - ノストラダムスの生誕500周年。サロン=ド=プロヴァンスでは記念の展覧会が開催された。これに合わせて、サロン市の市長が序文を寄せる形でカタログが出版された。
- 2010年 - パリのオークションに、1931年以来行方不明となっていた初版本とともに、ニコラ・ビュフェ未亡人版『予言集』が出品される。ビュフェ未亡人の版は、従来まったく存在を知られていなかっただけでなく、想定もされていなかった。
- 2012年 - マヤ暦にかこつけた終末論の期限とされていた年であり、この年までは、それに便乗した日本のコンビニ本のたぐいでも、ノストラダムスに言及するものが多くあった。また、余談だが、当「大事典」の管理者にとっての初の著書 『検証 予言はどこまで当たるのか』(共著) が刊行された。
最終更新:2014年01月01日 18:06