バルブ・ルニョー

  バルブ・ルニョー (Barbe Regnault)は、16世紀パリの出版業者(活動期間 1557年-1563年)。カーン出身のパリの大出版業者フランソワ・ルニョーの孫娘にあたる *1 。父はフランソワ・ルニョー(2世)で、パリの出版業者アンドレ・ベルトラン(André Berthelin)と結婚した。

 アンドレ・ベルトランは1526年から1546年までパリで出版業者として活動していたが、1547年からは母親が事業を引き継いでいた(アンドレ自身の没年は1553年以前としか分からない)。その母が1557年に死ぬと、バルブ・ルニョーが事業を引き継いだ。
 当時、夫の事業を未亡人が継いだときには、未亡人名義で事業を行うことがままあったが、ルニョーが「アンドレ・ベルトラン未亡人」という名義を使うことはほとんどなかったようである。

 彼女が1563年に引退すると、その「ゾウ」の旗印は、娘婿のチボー・ベソーに受け継がれた *2

ノストラダムス関連

 彼女が最初に出版したノストラダムス関連書は、ジャン・ド・ラ・ダグニエール(未作成)『虚妄の怪物』(モンストル・ダビュ(未作成))(1558年)だが、これはノストラダムス(当時の発音で「ノストラダミュ」)に引っ掛けたタイトルの批判書であった。

 次に出版したのはノストラダムスの『1561年向けの暦』(1560年頃)である。しかし、これは本物とは全く無関係の偽版であった。暦書関係では海賊版の『1562年向けの占筮』(1561年)、偽版の『1563年向けの暦』(1562年)も出版した。

 『予言集』についても1561年頃に非正規版を出版している。これには、第7巻の72番から83番までと、第8巻の(正規なものと異なる)1番から6番までが含まれていたと考えられており、のちに多くの『予言集』の版に引き継がれた。しかし、それらは百詩篇として正式な地位が与えられるべきものとはいえないだろう。


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