予兆詩第16番

予兆詩第16番 1557年3月について

原文

Fort est à craindre celle expedition,
Celebres morts, fuitif est repris:
Ne sera vaine la grande esmotion,
Point n'entrera, qui doubtoit d'estre pris.*1

異文

 この詩は『1557年向けの暦』に収録されていたが、その後の『予言集』などに再録されることはなかった。ベルナール・シュヴィニャールの校訂版でも初出の原文に特段の手直しはなかったため、異文はない。

日本語訳

その遠征はひどく恐れるに値する。
有名人たちが死に、逃亡者が再び捕まるのだ。
大きな騒動は無駄ではないだろう。
囚われるのではと疑う者は全く入ろうとしないだろう。

解説

 この詩は『1557年向けの暦』に収録されていたが、ジャン=エメ・ド・シャヴィニーは『フランスのヤヌスの第一の顔』で紹介しなかったため、後の時代にはほとんど忘れ去られていた。

 結果として、この詩には信奉者たちが解釈を積み重ねることもなかった。


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予兆詩
最終更新:2009年09月21日 14:23

*1 Chevignard [1999] p.121