百詩篇第2巻


 ミシェル・ノストラダムス師の予言集詩百篇第2巻百詩篇第2巻 )は、100篇の四行詩で構成されている。補遺篇などは存在しない。予言集初版に収録されていた。

全訳

 詩番号にリンクが貼ってあるものは、別ページに解説を用意してある。リンク先の原文の底本は1555Vである。
 訳文はいずれも不断の見直しを必要とする仮訳だが、とりわけ解説を作成していない詩については、今後の詳細な分析の中で、主として採用する訳文が大きく変更される可能性があることを、あらかじめご承知おきいただきたい。
 ( )は言葉を補ったもの、〔 〕は難読語の読み、〔= 〕は簡略な語注を指す。

1
アキテーヌの方では、ブリタニアの攻撃のせいで、
そして彼ら自身のせいで、大々的な侵入が(あるだろう)。
雨と霜は不正な耕地を生み出すだろう。
スランの港は苛烈な侵攻を生じさせるだろう。

2
青い頭が白い頭になすだろう、
ひどいことを。フランスが彼らに善をなしたのと同じくらいに。
帆桁に死体、偉人は木の枝に吊るされる。
臣下の捕虜の数がいかほどかを王が語るであろう時に。

3
海上の太陽の暑さのせいで
ネグロポンテの魚が半焼けになる。
住民たちはそれに手をつけに来るだろう。
ロードスとジェノヴァが彼らへの堅パンを欠くであろう時に。

4
モナコからシチリア付近に至るまで、
海辺は荒涼としたままになるだろう。
市外区にも市内区にも町にもないだろう、
バルバロイによって掠奪も強奪もされないところは。

5
鉄器と手紙のせいで投獄された者が
外に出てから、戦争をするであろう時に、
彼の艦隊は多くの櫂で海へと漕ぎ出すだろう、
ラティウムの大地近くに現われて。

6
二つの都市の門の近くと市内とで、
決して見られたことがないような二つの災禍があるだろう。
内部で飢餓とペストがあり、剣によって外に出された人々は、
不死にして偉大なる神に救いを求めて叫ぶだろう。

7
島流しになった多くの人々の中で、
一人、喉に二本の歯を持つ者が生まれるだろう。
木々が食べつくされ、彼らは餓死するだろう。
彼らのために新たな王が新たな勅令を作る。

8
聖なる殿堂はローマの当初のやり方で、
粗雑な土台を拒絶するだろう。
最初の人間的な法を手に入れて、
全てではないが聖人崇拝を駆逐しつつ。

9
九年間、やせた男が王国を平和に保つだろう。
それから、彼はひどく血に渇いた状態に陥り、
彼のせいで多くの人々が、信仰も法もなしに死ぬだろう。
はるかに温厚な人物によって殺される。

10
遠からずして全てが抑えつけられるだろう。
我々には非常に不吉な世紀が待ち受けるだろう。
顔を隠した者たちと独身者たちの地位はひどく変えられて、
その地位に留まりたい者はほとんどいないだろう。

11
驢馬引き人の跡取り息子が成り上がるだろう、
強者たちの支配にまで並ぶほどに高く。
その荒々しい栄光を誰もが恐れるだろう。
しかし、その子供たちは王国の外へと追い出される。

12
両目が閉じられ、古式ゆかしい夢想に見開かれる。
独身者たちの服装は無価値なものになるだろう。
偉大な君主が懲らしめるだろう、
以前に神殿の財宝に心奪われていた者たちの熱狂を。

13
魂のない肉体はもはや生贄とはならない。
誕生に転化する死の日。
聖霊は幸いなものにするであろう、
永遠の内にてみことばを目にする魂を。

14
ジャンの塔に炯眼の歩哨たちがいて、
遠くにやんごとなき貴人を見つけるだろう。
その御方と侍従たちが港に入るだろう。
「悶着を押し退けよ、至上の権力 (の御成り)である」。

15
君主が弑せられるほんの少し前に、
船上にてカストールとポリュデウケース、長髪の星が(目撃される)。
国庫は海と陸のせいで空ろになるだろう。
ピサアスティフェッラーラトリノは禁じられた土地に。

16
ナポリパレルモシチリアシラクーザでは
新しい暴君たちと雷鳴と天の火とが。
ロンドン、ヘント、ブリュッセル、スーザからの軍隊が、
大規模なヘカトンベをして、勝利し、祝祭を挙行する。

17
ウェスタに仕える乙女の神殿がある平原は
エルヌからもピレネーの山々からも遠くない。
偉大な導き手は郵便馬車に隠される。
北では河川と交配種のブドウが凍る。

18
新しく烈しい突然の雨が、
二つの軍隊を不意に妨げるだろう。
石と空と火が石だらけの海を作り出す。
七人の死が海と陸とで突然に。

19
新参たちが、建物はあるが無防備な場所であり
その時点で人のいない場所を占有する。
草地、邸宅、田畑、都市を気の向くままに手に入れる。
飢餓、ペスト、戦争。狭い土地も耕作するには時間がかかる。

20
様々な場所に捕らわれている兄弟姉妹は
君主のそばを通ることに気付くだろう。
その注意深き子供たちは彼らを凝視し、
その顎、額、鼻にある印を見て傷つくだろう。

21
二段櫂船で送られた大使は、
道程の途中で見知らぬ者たちに追い返されるだろう。
かような (勢力の) 増援から四隻の三段櫂船が来るだろう。
ネグロポンテでは (人々は) 綱と鎖で縛られるだろう。

22
アソポスの陣営がエウロタスを発つだろう。
沈んだ島の近くに接すると、
艦隊は帆柱を折るだろう。
世界のへそで、最も偉大な声が仰がれる。

23
宮殿では鳥が鳥に追い払われる。
直後に先入観をいだく君主が、
敵は川の向こうに追い返されていたのに、
外で鳥の羽のついた矢に襲われる。

24
野獣が空腹のせいで川を泳いで渡る。
軍隊の大部分がヒステルの方に向かい、
偉大な者を鉄の檻の中に入れさせるだろう。
ゲルマニアの子がライン川を監視するであろう時に。

25
異国の娘が砦を裏切るだろう、
より高き結婚の希望と口実で。
衛兵は欺かれ、砦は戦いで奪われる。
ロワール、ソーヌ、ローヌ、ガロンヌでは死に至る暴力。

26
都市は好意を示すであろう、
戦場ですぐ負けることになり、
その隊列が逃げる大物に。その (好意の) せいでポーはティチーノを引っくり返すだろう。
血が流れ出て死ぬ者たちや、斬撃で溺れ死ぬ者たち。

27
みことばが空から打たれ、
そこから先のことができなくなるだろう。
啓示するそれの秘密は隠蔽され、
人々はその上を前へと行進するだろう。

28
予言者の異名をとる最後から二番目の者が、
ユピテルの日を自分の安息日とするだろう。
譫妄の頭で遠くへと彷徨し、
多くの人々を租税から解放するだろう。

29
東方の者がその座から出立するだろう、
アッペンニーノ山脈を越えて、ガリアを見るために。
彼は天の水と雪とを突き抜けて、
おのおのをその鞭で打ち据えるだろう。

30
その男はハンニバルの地獄の神々を
生き返らせるであろうところの、人類に恐れられる者である。
かつて存在したどれよりも大きい戦慄とより悪しきかまどが
バベルによってローマ人たちへとやってくるだろう。

31
カンパーニア地方にてカシリヌムは、
野原を覆う大水しか見えないほどだろう。
前にも後にも長いあいだ雨が。
(水面から突き出た)木々を除けば、緑は一切見られないだろう。

32
ダルマティアには乳と血と蛙が振り撒かれる。
紛争が始まり、バレンネ近くではペストが。
スクラウォニアの全域では叫びが大きいだろう、
ラヴェンナ付近と市内で怪物が生まれるであろう時に。

33
ヴェローナから下った奔流によって、
その頃にポー川でその入り口が高くなるだろう。
大規模な難破。ガロンヌ川でも劣らずに。
ジェノヴァ(未作成)の人々が故国に行進するであろう時に。

34
激昂した対立による常軌を逸した怒りが、
食卓で兄弟たちに剣を抜かせるだろう。
彼らを引き離そうと注意が向けられる。死者と負傷者。
凄絶な決闘がフランスに害をなすだろう。

35
二軒の宿屋で夜に火がつくだろう。
中にいた多くが窒息させられ、焼かれる。
それは確かに二つの川の近くで生じるであろう。
太陽(が)、人馬宮と磨羯宮(にある間)、すべてが滅ぼされるだろう。

36
偉大な預言者の書簡が奪われ、
暴君の手中に届くだろう。
彼らの企てはその王を欺くことだが、
その掠奪がすぐに彼を損ねるだろう。

37
その多くの者たちが派遣されるだろう、
砦で攻囲されている人々を救うために。
ペストと飢餓が彼ら全員を貪り食うだろう、
打ち倒される七十人を除けば。

38
あまりにも多くの人々が刑を宣告されるだろう、
君主たちが和解するであろう時に。
しかし、彼らの一人があまりにも傍若無人なので、
一緒に結びつき続けることはほとんどないだろう。

39
ゲルマニア人、ガリア人、スペイン人が砦をめぐって繰り広げる
イタリアの紛争の一年前、
共和国の建物である学舎が崩れるだろう。
そこではごくわずかな例外を除き、(人々が)窒息死するだろう。

40
直後、長い中断をはさむことなく、
海と陸とで大きな騒擾が起こされるだろう。
その海戦はあまりにも大きなものとなるだろう。
荒れ狂う炎がいっそう侵掠するだろう。

41
大きな星が七日間燃えるだろう。
雲が太陽を二つ出現させるだろう。
太ったマスチフ犬が夜通し吠えるだろう、
大祭司が土地を変えるであろう時に。

42
雄鶏たち、犬たち、猫たちは喜ぶだろう、
死体で発見された暴君の血と傷に。
― (その死体は)他人の寝床で、両手両足を砕かれていた。 ―
その暴君は残酷な死に様をも恐れない人物だった。

43
髪のある星が現れている間、
三人の偉大な君主たちは敵同士になるだろう。
平和は天から打たれ、大地は震える。
ポーとテヴェレは氾濫し、蛇は岸辺に置かれる。

44
天幕の辺りに止まるその鷲は
別の鳥によってその辺りから追い払われるだろう。
シンバル、喇叭、鈴の騒々しさが
婦人の感覚を麻痺させるであろう時に。

45
天はアンドロギュノスが生まれたことに大いに涙する。
この空 〔=場所〕 の近くで人の血が流される。
あまりにも遅い死によって、偉大な人々は再生される。
遅かれ早かれ期待された救いが来る。

46
人類の大きな騒擾の後には、より大きな騒擾が控えている。
偉大な原動力が諸世紀を更新する。
雨、血、乳、飢餓、鉄、ペスト、
空で目にされるのは火と、駆け巡る長い火花。

47
老いた大敵は悲嘆に暮れて、毒によって死ぬ。
主権者たちは零細な人々に従わされるだろう。
石つぶてが雨下する。毛並みの中に隠される。
死によって、諸条項が無駄に引き合いに出される。

48
大軍隊が山々を通り過ぎるだろう。
土星が人馬宮にあり、火星は双魚宮で向きを変える。
鮭の頭に毒が隠される。
そのかしらは荷造り紐で吊るされる。

49
最初の同盟の評議員たちは、
― 征服者たちがマルタに目がくらんで、
ロードスビュザンティオンを彼らのために野ざらしにするから ―
土地を失うだろう。逃走の追跡者たち。

50
エノーヘント、ブリュッセルの人々は
ラングルの前で攻囲戦を見るだろう。
彼らの側面の後ろでは残酷な戦いがあるだろう。
いにしえの災禍は敵よりも厄介だろう。

51
正義の血はロンドンでは欠けるだろう。
二十三人のうちの六人が雷によって焼かれる。
高齢の貴婦人が高い場所から落ちるだろう。
同じ派の中の多くが殺されるだろう。

52
何夜もの間、大地が震えるだろう。
春に二度の震動が続くのだ。
コリントスエフェソスは二つの海で泳ぐだろう。
戦争が二人の勇敢な戦士によって惹き起こされる。

53
海辺の都市の大規模なペストは
死が復讐されることでしか止まらないだろう、
― 代償として罪なくして咎められた公正な血の(死が)―
偽りによって辱められた偉大な婦人によって。

54
ローマ人たちから隔たった異邦人によって、
水辺の彼らの大都市はひどく悩まされる。
手のない娘。領土が四分五裂となり、
指導者が捕らわれても、錠前が奪われることはない。

55
戦いであまり価値のなかった貴人が、
最後に素晴らしいことを成し遂げるだろう。
アドリアが自分の欲しいものを見ている間に
宴席で高慢な者を一突きする。

56
ペストも剣も仕留められなかった者が
天頂より打たれ、井戸の中で死ぬ。
大修道院長は見るときに死ぬだろう、
難破した人々が岩礁に取り縋ろうとして滅びゆくのを。

57
衝突に先立ち、大きな壁が崩れるだろう。
偉人は死ぬ、突然の悲しまれる死。
五体満足でない誕生。大部分の人が泳ぐだろう。
川の近くで大地は血に染まるだろう。

58
足も手も持たず、鋭く強い歯を備え、
額に球を持つものが雄豚と雌猪から生まれる。
不誠実な者が門扉の近くへと赴く。
セレネは輝く。小人も大人も連れ去られる。

59
ガリアの艦隊は偉大なるガルドの、
偉大なるネプトゥヌスの、そしてその三叉戟の兵士たちの支援によって。
プロヴァンスは大軍を援助するために貪られるだろう。
くわえてナルボ・マルティウスは投槍や槍によって。

60
フェニキアの信頼が東方で砕かれるだろう。
ガンジス、インダス、ローヌ、ロワール、テージョは変わるだろう。
雄ラバの飢えが満たされるであろうとき、
艦隊は散らされ、血と体が泳ぐだろう。

61
テムズ川がジロンド川とラ・ロッシェルを増長させる。
おお、トロイアの血よ! マルスラ・フレシュの港に。
その川の裏手で砦に梯子が取りつけられ、
壁の裂け目では火縄銃で多くの死者が。

62
そしてマビュスがその時すぐに死ぬと、到来するだろう、
人々と獣たちの恐るべき崩壊が。
そして突然目撃されるだろう、報復と
手無し、渇き、飢餓が。彗星が巡るであろう時に。

63
ガリア人たちはアウソニアをろくに従属させられないだろう。
ポーとマルヌとセーヌはパルマで虐殺を行うだろう。
(パルマは)彼らに対する大きな壁を打ちたてるだろう。
その壁では、偉人が最下級の者によって命を落とすだろう。

64
ジュネーヴの人々は飢えと渇きで干からびるだろう。
近くの希望は消えてしまうだろう。
すぐさまゲベンナの宗教が震えるだろう。
艦隊は大きな港で受け入れられない。

65
緯度上の北極地方が大規模な破局を
ヘスペリアインスブリアとを介して生み出すだろう。
船には火、ペストと捕囚。
メルクリウスは人馬宮に。サトゥルヌスは刈り取るだろう。

66
大きな危険を冒して囚人が逃がれ、
間をおかず貴人が、― 運命が変わって ―
宮殿で民衆に捕らえられるだろう。
吉兆によって都市は攻囲される。

67
金髪は鷲鼻と対決することになるだろう、
決闘によって。そして外に追い出すだろう。
亡命者たちを中に戻してやるだろう、
海の配置を最も強い者たちに委託しつつ。

68
アクィロの力は大きいものだろう。
大洋では門が開かれるだろう。
島では王国が元に戻るだろう。
ロンドンは発見された帆のせいで震えるだろう。

69
ガリアの王はケルトの右手によって
偉大な君主国の不和を見ながら、
三方面で王杖を開花させるだろう、
大いなるヒエラルキアの袖なし外套に対抗しつつ。

70
天の投槍は拡がりを見せるだろう。
話すことで死ぬ者たちの大規模な処刑。
木に石。尊大な民族が降伏するだろう。
動物的、人間的な怪物。浄化と贖罪。

71
亡命者たちはシチリアに来るだろう、
異邦人を飢えから解き放つために。
夜明け、ケルト人たちはその異邦人たちにたがえるだろう。
命は残る、国王が理性を保つから。

72
ケルトの軍隊はイタリアで悩まされる、
すべての方向から。紛争と大損害。
ローマ人たちを避けよ、おお、押し返されたガリアよ!
ティチーノとルビコンの近くでは不確かな戦闘。

73
ベナクスの湖岸がフーチノ湖に
捕らわれ、レマンのオグミオスの港に(捕らわれる)。
三つの王冠によるエンデュミオンへの
戦争に関する形象を三本腕の誕生が予言する。

74
サンスとオータンからローヌ川まで来るだろう、
ピレネーの山々の方へとさらに行くために。
マルカ・ディ・アンコーナから出た一群は、
海と陸とを通って大々的な旅程で彼らについていくだろう。

75
異様な鳥の声が聞こえる、
直立する換気用の煙突の上から。
小麦の入ったボワソー枡が余りに高くなるので、
人が人を食べるようになるだろう。

76
雷がブルゴーニュでなすだろう、驚倒すべき
かつて火砲でもできなかったことを。
元老院によって香部屋係に任命された跛者が、
敵に事情を知らせるだろう。

77
弓、火のついた松脂、火によって押し返され、
真夜中に叫びと怒号とが聞かれる。
(敵たちは)城壁の崩落部分から中に入り、
裏切り者たちは地下道から逃げる。

78
海の底からの偉大なネプトゥヌス(には)、
フェニキアの民族とガリアの血統が混ぜ合わされている。
島々は血に(染まり)、のろまのために漕ぐことは、
下手に隠れた潜伏者以上に彼を害するだろう。

79
縮れた黒鬚髯 〔くろひげ〕 は、計略によって
残酷で高慢な民族を服従させるだろう。
偉大なシランは不浄な場所から取り去るだろう、
月の旗によって、捕らわれている全ての人々を。

80
衝突の後、被害者の雄弁で
しばしの間、見せかけの休戦が企てられる。
貴人たちの釈放はいっさい認められない。
敵たちは時宜にかなって戻される。

81
天からの火によって都市のほとんどが焼かれる。
宝瓶宮がなおもデウカリオンを脅かす。
サルデーニャはフェニキアの軽量船に悩まされる、
天秤宮がそのパエトンと別れた後に。

82
空腹のせいで、家畜につられた狼が捕まるだろう。
それで侵略者たちは極度の苦境に陥るだろう。
前面に臀部がついて生まれる子供。
それで貴人は騒乱の只中から逃れられない。

83
大いなるリヨンの大規模な流通が変わり、
大部分が原初の衰微した状態に戻る。
兵たちの虜になり掠奪によって荒らされる、
霧に紛れてジュラ山脈やスエビ人(の土地)の辺りで。

84
カンパーニア、シエーナ、フローラトゥスキアの間では
六ヶ月と九日、一滴の雨も降らないだろう。
異国語 (の話し手) がダルマティアの地で
全土を荒らしながら駆け巡るだろう。

85
鬚髯 〔ひげ〕 の長い老人が厳しい命令のもとで
リヨンでケルトの鷲を凌駕するだろう。
小人と大人はそれ以上に辛抱するだろう。
空では武器の音が。リグリアの赤き海。

86
アドリア海の近くで艦隊が難破。
大地が空中に動かされ、地表に戻される。
エジプトはムハンマド主義者の増大に震える。
叫んで降伏するための伝令官が任命される。

87
その後、最果ての諸地方から来るであろう、
ゲルマニアの君主が黄金の玉座へと。
隷属は彼の忠臣たちの内で出くわすことになる。
臣従する婦人、彼女の時代はもはや続かなかった。

88
その偉人の行軍は破滅的な事柄になる。
第五番目の者の第七番目の名は
三分の一だけ偉大だろう。好戦的な異邦人は
破城槌をルテティアにもエクスにも振るわずにはいないだろう。

89
二人の偉大な指揮官たちが軛 〔くびき〕 から解放され、
彼らの偉大な権力が増大するのが見られるだろう。
新しい土地は、彼らの高貴な部屋で、
血まみれの男へとその数字が語られるだろう。

90
生と死によってハンガリーの王国は変えられ、
法は奉仕よりも過酷なものとなるだろう。
彼らの大都市は悲鳴、嘆き、叫びに包まれる。
カストールとポリュデウケースは闘技場で敵対するだろう。

91
日の出に大きな火が見られるだろう、
騒音と閃光をアクィロの方へ差し出しつつ。
球形の中で死と叫びが聞かれるだろう。
剣、火、飢餓によって居合わせた人々は死ぬ。

92
天の金色の火が地上で目撃される。
高みから打たれる。赤子によってなされた驚異の事件。
人類の大虐殺。偉大な者の甥は捕らわれる。
目撃者達の死。高慢な者は逃れる。

93
テヴェレ川のすぐ近くにリビティナが急迫する。
やや先立って大氾濫が。
舟の長は捕らえられ、淦溝 〔あかみぞ〕 に置かれる。
城と宮殿は大火災に。

94
ポーの大河はガリア人たちのせいで大災厄を受け取るだろう。
空虚な恐怖が海の獅子へと。
尽きせぬ人々が海を渡るだろう。
百万人の四分の一は逃げない。

95
人が住んでいる場所から人がいなくなる、
田野を大々的に分割するために。
諸王国が無能な臆病者たちに引き渡される。
それで偉大な兄弟たちに不和と死が。

96
燃える松明が夕方の空で見られるだろう、
ローヌ川の源流と河口近くで。
飢餓と剣。救いは遅れて用意される。
ペルシアはマケドニアに侵攻するために戻ってくる。

97
ローマの教皇よ、近づくことに御警戒めされよ、
二つの川が流れる都市へは。
そのそばにて御身の血を吐くことになりましょう。
御身とその御仲間は。薔薇が咲くであろう時に。

98
その者の顔に飛び散るだろう、
近くで捧げられた生贄の血が。
雷鳴を轟かす者は獅子宮にて前兆による占いをさせる。 ―
(その男は)婚約者のために殺される。

99
占いを解釈し(て区切られ) たローマ人の土地が、
ガリアの民族によって手ひどく襲われるだろう。
しかし、ケルトの民族は恐れるだろう、
ボレアスが艦隊をはるか遠くに押しやってしまう時期を。

100
島々で非常に恐ろしい騒擾が。
戦争に関する喧騒以外は何も聴こえないだろう。
略奪者たちの攻撃があまりにも激しいだろうから、
人々は大同盟に身を寄せることになるだろう。


コメントらん
以下のコメント欄はコメントの著作権および削除基準を了解の上でご使用ください。なお、当「大事典」としては、以下に投稿されたコメントの信頼性などをなんら担保するものではありません (当「大事典」管理者である sumaru 自身によって投稿されたコメントを除く)。

  • 第二巻67詩は現在(2016年)のアメリカ大統領選を示しているようで怖い。 -- 小牧 太郎 (2016-02-21 14:57:14)
  • 第二巻67詩(追加)亡命者とはウィキリークスのアサンジ氏か?ロシアとの友好関係を結び直し海軍の縮小を図る意味なのか。 -- 小牧 太郎 (2016-11-10 16:48:45)
名前:
コメント: