予兆詩第27番 1558年2月について
原文
Latins esmeus,
Gallots dans Rome entrez.
Mars par trois
pars fureur ouvrira veine.
Gennes a faim,
Ligurs1 mal
accoustrez.
Trembler l'Insubre, Nice
2, & la demi laine.
異文
(1) Ligurs : Ligueurs/ligueurs HR
(2) Nice : Nive HR
日本語訳
ラティウム人は動揺させられ、ガリア人たちはローマに入らされる。
マルスは三方向から熱狂的に血管を開く。
ジェノヴァは飢え、リグーリアはひどい目に遭う。
インスブリア、ニースおよび半分の羊毛は震える。
訳について
2行目は fureur を形容詞的に訳した。
コメント
リゴーのメモを元に最初にこれの存在を公刊したのは
ダニエル・ルソだったが、特に注目されることもなく、信奉者たちが解釈を重ねることもなかった。
シャヴィニー自身はアンリ4世のイタリア遠征に関連付けていたが、公刊されることのない手稿での解釈だったため、全く引き継がれることがなかった。
4行目の「半分の羊毛」(demi laine, ドミレーヌ)は、
ベルナール・シュヴィニャールも認めるように、ミラノ(Milan, ミラン)の言葉遊びだろう。同じような言葉遊びは
予兆詩第34番にも登場するが、どちらも伝統的な『
予兆詩集』には含まれていなかったため、有名なものとはいえない。
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最終更新:2009年11月18日 22:54