予兆詩第56番 1560年6月について
原文
Feu vieil chassé par la nouvelle flame.
A la
parfin sera ce qu'il estoit.
Pœur, hors de siege, en joye la grand Dame.
Et non tenu tout ce qu'il promettoit.
異文
日本語訳
古い火は新しい炎によって逐われ、
最後には、あるべきものとなるだろう。
高座以外には恐怖、偉大な婦人は喜ぶ。
そして、彼が約束していたものは全く保たれない。
コメント
この詩は従来の『予兆詩集』に含まれていなかったことから、信奉者たちの解釈の対象にはならなかった。
ジャン=エメ・ド・シャヴィニーは、手稿の中でも何の注記もしていないようである。
3行目の高座(siege)は玉座やローマ教皇の地位を指すのだろうが、文脈からは具体的な特定は困難である。
最終更新:2010年02月09日 21:53