予兆詩第82番

予兆詩第82番(旧72番) 1562年6月について

原文

Portenteux fait horrible & incroyable ! 1
Typhon fera esmouvoir les meschants,
Qui puis apres soustenus par le cable
Et la plus part 2 exilés sus 3 les champs. *1

異文

(1) incroyable ! : incroiable 1562LN, incroyiable 1605, incroyable 1649Xa
(2) la plus part : la pluspart 1650Le 1668
(3) sus 1562LN 1589Rec : sur T.A.Eds.

(注記)1562LN は初出である『1562年向けの新たなる暦』に見られる原文。1589Rec はジャン=エメ・ド・シャヴィニーが転記した異文。

日本語訳

異常な出来事は恐るべきもので、信じられない!
テュポンは取るに足らぬ者たちを動揺させるだろう。
彼らはすぐ後に索条によって支えられる。
そして、大部分の者は野に追放される。

信奉者側の見解

 ジャン=エメ・ド・シャヴィニーは、1行目は1562年にあった軍隊の略奪とmeschantたちの暴動のひどさを嘆いたものとした(文脈からして meschant を悪人の意味に理解しているようだ)。2行目はテュポンに喩えられるような残酷で野蛮な人物を指すとしているが、特定はしていない。後半は meschant の処罰と追放の描写だという *2

同時代的な視点

 ギリシャ神話を基に考えるなら、テュポンは暴風雨かエトナ山の喩えだろう。
何らかの驚異(未作成)が見られ、それがエトナ山の大規模な活動に結びついて恐れられるといった意味だろうか。あるいは「索条に支えられ」という表現は、飛ばされないようにしがみついているようにも読めるため、暴風の方かもしれない。


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