Almanach pour l'An 1563.

 『 1563年向けの暦 』(Almanach pour l'An 1563.)は、1562年頃にパリのバルブ・ルニョーが出版したノストラダムスの暦書。既存の題材のつぎはぎと捏造された予言からなる粗悪な偽版である。

【画像】『1563年向けの暦』の扉 *1

正式名

  • Almanach pour l'An 1563. Composé par M. Michel Nostradamus, docteur en Medecine, de Salon de Craux en Prouence.
    • Quant le deffault du Soleil lors sera./ Sur le plain jour le monstre sera veu,/ Tout autrement on l'interpretera,/ Cherté n'a garde,nul n'y aura pourueu.
  • プロヴァンス州サロン・ド・クローの医学博士ミシェル・ノストラダムス師により構成された1563年向けの暦
    • 「日蝕になるとき/白昼に怪異が現れるだろう/それへは全く異なる解釈がなされる/騰貴が起こり、誰もそれに備えられない」

内容

 16ページからなる文書で、最初にカレンダーが収録されている。そこには、オリジナルに似せて四行詩が掲載されているが、それらは正規の1555年、1557年、1562年向けの予兆詩を流用したものである。具体的には、1月向けは1557年10月向け、2月向けは1562年6月向け、3月向けは1555年4月向け、4月向けは1557年3月向け、5月向けは1557年8月向け、6月向けは1557年12月向け1555年11月向けの合成、7月向けは1562年2月向け、8月向けは1555年6月向け、9月向けは1555年9月向け、10月向けは1555年10月向け、11月向けは1562年10月向け、12月向けは1555年12月向けからの転用である *2

 続いて「非常に高貴にして力ある領主ギーズ公フランソワ・ド・ロレーヌ閣下へ、その賤しくも非常に忠実なる従僕ミシェル・ノストラダムスが喜び、健康、幸福を祈ります」(A Tres-Noble et Tres-Pvissant Seigneur, Monseigneur Françoys de Lorraine, duc de Guise, Michel Nostradamus son humble & tres-obeissant seruiteur, desire ioye, salut & felicité)と題された献辞が収録されている。ピエール・ブランダムールらからは、この献辞について、「アンリ2世への手紙」の様式を模倣したものと指摘されている。

 最後に、1563年全般と月ごとの予言が散文で綴られている。

所蔵先

 リール市立図書館(未作成)に現存している。

その他

 この年向けの正規の暦書の英訳は確認されていないにもかかわらず、この偽版の英訳は現存している。『1563年向けの暦』英訳版がそれである。当時のノストラダムスの暦書人気をうかがわせる一例だろう。

外部リンク



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