原文
L'injuste bas fort l'on
1 molestera
Gresle monder
2, tresor, & gravé
3 marbre
Chef
4 de
suard peuple à mort tuera
5.
Et attaché
6 sera la lame à l'arbre.
異文
(1) l'on : lon 1563Ro 1594JF
(2) monder 1563Ro* : inonder T.A.Eds.
(3) gravé : greué 1563Ro
(4) Chef : Cehf 1605
(5) tuera : donnera 1589Rec
(6) attaché 1563Ro 1589Rec : attachée T.A.Eds.
日本語訳
低く強い不公正の者は迫害されるだろう。
浄化するための雹、宝、彫られた大理石。
一団の指導者は人々を死なせるべく殺戮するだろう。
そして刃で木に留められるだろう。
訳について
3行目の
suard は様々な読み方があり、確定していない。ここでは、
ベルナール・シュヴィニャールの読み方に従い、「一団」とした。
4行目の直訳は「そして刃は木に結び付けられるだろう」だが、ここではシュヴィニャールの読み方に従った。
信奉者側の見解
同時代的な視点
ベルナール・シュヴィニャールは、後半について、ある軍団の指導者が民衆を抑圧するなどの残虐な行為に及ぶが、その指導者も剣で木に釘付けにされることを描写しているのではないかとした。
この詩が書かれたのは1562年前半であり、まさにその時期はヴァシーの虐殺(1562年3月)を契機として第一次ユグノー戦争が始まったばかりの時期にあたっていた。軍隊の狼藉を予測したとしても、特におかしなものではなかっただろう。
最終更新:2010年03月31日 20:12