パエトン

 パエトン(Phaeton)はギリシア神話に登場する太陽神の息子。
 フランス語ではファエトン(Phaéton)。

神話

 パエトンは無茶な運行をしないという約束で、父の駆る太陽の馬車を借り受けて乗り回したときに、友人に誇示しようと大地に近づきすぎて大火を引き起こした。
 慌てて上昇し馬車が離れすぎた結果、今度は地上は氷に閉ざされてしまい、再び地表に近づくと氷が融けて大洪水を引き起こした。

 この混乱を見たゼウスは雷撃でパエトンを撃ち殺した*1


【画像】ピーテル・パウル・ルーベンス 『パエトンの墜落』 A3サイズ壁紙ポスター

天体

 ピエール・ブランダムールによれば、古来、太陽、木星土星の異称として用いられることがあったという。

 現在では小惑星の一つにパエトンの名が付けられている。
 日本では英語読みして「フェイトン」と呼ばれることがしばしばである。

フランス語

 一般名詞としての phaéton は、無蓋の軽四輪馬車、旧式オープンカー、ネッタイチョウ(熱帯鳥)などの意味を持つ*2

登場箇所



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用語
最終更新:2010年04月22日 23:16

*1 エヴスリン [1979]

*2 『ロワイヤル仏和辞典』第2版、『ロベール仏和大辞典』など