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謎001

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謎001

謎001は、作家東野圭吾がセレクトした8作品が収録された 作品。
2006年9月に講談社文庫より発行された。定価695円(税別)。

目次
1.あらすじ
2.収録された8篇
3.序文と解説
4.感想

あらすじ

当代を代表する人気作家が、1970年からの30年間に発表された膨大な数の短編ミステリーのなかから ”お気に入り”をセレクトした「謎」シリーズ。記念すべき1巻目の選者は、東野圭吾 。彼が選んだ8作品に加え、選者による解説が収録。作品から読んでも、解説から読んでも楽しめる究極の アンソロジー。

収録された8篇

  • 新開地の事件
    「点と線」や「砂の器」などで知られる松本清張の作品。
    人間関係のドロドロした部分から起こる事件の真相が、哀しく生々しい話。
  • 母子増
    筒井康隆の作品。著書に「ヨッパ谷への降下」、「朝のガスパール」などがある。
    生まれて7ヶ月になる息子のために買った、両手にシンバルを持ったサルの玩具。他のサルとは違い、何故 か白い布地で作られたそのサルを買ったことから、不思議で恐ろしくも哀しい物語が始まる。
  • 双子の家
    「三毛猫ホームズの推理」や「三姉妹探偵シリーズ」などで知られる赤川次郎の作品。
    三毛猫ホームズの主要キャラが活躍する話。兄は弟に殺されると言い、弟は兄に殺されると言う。巧み なトリックを使ったミステリーの中のミステリー。
  • 緋色の記憶
    「蝶たちは今・・・」により、75年に第21回江戸川乱歩賞を受賞した作家日下圭介の作 品。
    15年前の父親の死の「真実」を求める女性の話。全編に渡り、当時警察官として事件に携わっていた男性 との手紙のやり取り、事情を知るものとの会話のみで内容が展開されている。
  • 北斎の罪
    「写楽殺人事件」で江戸川乱歩賞を受賞した作家高橋克彦の作品。
    友人が持ち込んだ葛飾北斎の画帳。本物か、偽者か、今は亡き北斎を巡り日本を見る話。
  • ぼくを見つけて
    連城三紀彦の作品。著書「恋文」で直木賞、「隠れ菊」で柴田錬三郎賞を受賞している。
    「ぼく、今、ユーカイされているみたいなので電話しました」
    そんな電話から始まる、長い時間をかけた誘拐事件の話。本当に誘拐事件は起きているのか?悪戯とも思 えるその電話から見えてくる真実は悲しい結末を迎える。
  • 手話法廷
    小杉健治の作品。著書に「不遜な被害者たち」、「灰の男」などがある。
    仕事中の事故で車椅子での生活を送るようになった男は、耳と口が不自由な同僚のせいだと理不尽な怒り と悔しさで自暴自棄になっていた。そんな中、その同僚が殺人犯として訴えられることになり・・・。
  • サボテンの花
    第120回直木賞を始め数々の賞を受賞している作家 宮部みゆきの作品。
    定年間近の小学校の教頭先生と、強い結束と個性を持った6年1組の子供たちとの心温まるエピソードを描 いた話。

序文と解説

序文として日本推理作家協会理事長大沢在昌の言葉が、解説として選者である 東野圭吾が収録された8作品を選んだ理由が書かれている。選者の作品や作者に対する思いが書 かれているので、解説まで楽しんで読むことができる。

感想

男女間のいざこざ、ホラー要素を含んだもの、大人と子供の心の交流など、ミステリーの短編集ではある ものの沢山の色を持った作品である。選び抜かれた作品の中から、さらに東野さんの感覚で選ばれた作品 はどれも素晴らしく、また解説も面白く読めた。



By:A

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