イノセントワールド
「イノセントワールド」は桜井亜美のデビュー小説。
1996年に幻冬舎から発売された。定価457円+税。1998年には映画化もされた。
目次 |
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1.あらすじ 2.登場人物 3.解説 4.映画 |
あらすじ
支えあうように快楽でむすぶ、知的障害の兄との関係。「テレファックス」と呼び合う売春。精子ド ナーによる自己の出生の秘密。やがて兄の子供を身ごもってしまう・・・。さまよい、新しい現実感で生 き抜く十七歳の女子高生「アミ」。危険な生の輝きを伝える桜井亜美の鮮烈なデビュー小説。
登場人物
- 珠泉アミ
主人公で17歳。頭がよく、整った顔をした少女。引き離された兄と会うためのお金を稼ぐため、「テレフ ァックス」を続ける。 - タクヤ
アミの2歳年上の兄。生まれつき知的障害を持っていて、定時制高校の特別なクラスに行っている。色が浅 黒く、過剰に端正な顔立ちをしている。 - マサキ
「テレファックス」のスタッフでクールなエリート。しかしひどい視線恐怖症で、プロテクターとしてい つもメガネをかけている。 - ドナーNo.307
事実上のアミの父親。兄と同じ障害を持ってアミが産まれてくることを恐れた母親が、精子ドナーを利用 した。
解説
兄との関係、自分は父親の本当の子供ではないという事実、希望も絶望も全部つまった作品である。アミ
とは桜井亜美本人のことなのか?と少し気になった。あとがきもアミからなのか、亜美からなのか、とて
も曖昧に書かれている。ただそういったことを抜きにしても、次々と起こる出来事にどんどんと引き込ま れていき、一気に読めてしまった。
映画
1998年に小説を原作に制作された。監督は下山天、脚本は小川智子、フォトグラファーは蜷川実花。
ヤクヤを安藤政信が、アミを竹内結子が演じている。竹内にとっては本作が映画初主演である。
By:A